アドラー心理学サロンです。
恋人や友達、周りの人達が喜ぶことをしてあげたい。
これは普遍的で良くある願望の一つですね。
アドラー心理学では、常に周囲のコミュニティに貢献する姿勢を大切なこととし、これにより所属感を得ることができるとしています。
また、他者貢献は自分が相手の役に立っているという自己満足による貢献感を得ることができれば良く、それが他者貢献であるとしています。
これについては、多くの方が「ちょっと待った!それだと相手が嫌がることをしても他者貢献で人助けなのか?」と疑問を持つことかと思います。
常に周囲の幸福を願い、貢献をしようとする姿勢があれば相手が嫌がることをすることには繋がることはありません。
また、アドラー心理学では、幸福とは、「貢献感を持つこと」であるとしています。
自己満足による貢献感を肯定する背景としましては、本当に貢献できているかなどそもそも原理的に分からないのです。
たとえ、口から感謝の言葉を聞いても、嬉しそうな反応をしていても、本当に喜んでいるのかなんて誰にも分かりません。
つまり、貢献とは目に見える形でなくても問題ありません、貢献感というものは「自分が他者の役に立てている」、「自分は共同体の中で有益なのだ」と自己満足で意識できることがある大切なのです。
また、他者貢献をする時には、下記の2つがとても大切となります。
・自己犠牲にならないこと
・承認欲求を満たそうとしないこと
自己犠牲をしてしまうと、貴方の幸福感を減らすこととなります。
自分が自立しら確立された存在でないと他者に貢献しても貴方自身も幸福にはなれず、仮に他者の役に立てても他者が幸福でない貴方を見て幸福になることはないでしょう。
承認欲求を満たそうとすることは問題です。
そもそも、承認欲求とは誰かに自分の行いが正しいことであると認めてもらいたいという欲求です。
世の中の全ての人達に、喜んでもらうなど原理的に不可能なのです。
つまりは、特定の誰かの望み通りの人生を送ることとなり、自分の人生を生きることができなくなり、自由のない不幸な人生を送ることにつながります。
自由であり、かつ自分の意思で他者に貢献をすることで得られる貢献感こそが本物であり、世界への所属感にもつながり、幸福を感じることができるのです。
人間は生来的に、他者を喜ばせて幸せにすることで、幸福を感じる生き物です。
他者を傷付けて不幸すると、本質的な意味で幸福を感じることはないでしょう。
世の中、何らかのしがらみや歯車の狂いで悪事を働く人間はいても、根っからの悪人なんてそうはいません。