アドラー心理学サロンです。
「みんなから嫌われてしまうのが怖くて、なかなか自分の言いたいことが言えない」、「転職したいが、年収が下がってしまったり今の職場よりも状況が悪くなりそうで不安になり、いつまでも転職に踏み切れない」。
皆さんはこんなお悩みを感じていないでしょうか?
今回は不安に上手く対処することができず、押し潰されそうになってしまう方、不安を感じてやってみたいことができない方へ不安をどう処理して行くのか、その方法について書いていきます。
なぜ不安を感じるのか
まず、不安を感じる原因について見ていきましょう。
人は、知らないものや、理解できないもの、予測できないことなどに不安を感じます。
たとえば、新しい学校に進学した時や、就職した時には全てが初めてで皆さんとても不安になり、緊張されたことでしょう。
しかし、同じような経験が過去にあった場合には、初めての時よりも学校がどんなところなのか、会社がどんなところなのかを知っている為に2回目以降はそこまでの不安はなくなっています。
初めての学校行事、電話対応など、初めてやることは常に不安や恐怖、緊張に襲われてしまいます。
こうした漠然とした不安と恐怖は、常に実際以上に大きく感じてしまい、人々を苦しめます。
人間の脳にはそもそも生存本能があり、身を守る為に保身的かつ不安を感じるようにできているのです。
不安の目的
ここで、不安や恐怖に打ち勝つ為には、その不安に対する意味付けを捉え直えなおしてしまいましょう。
アドラーは、常に目的論で考えます。
アドラー心理学では、感情には常に何らかの目的があり、その目的を知って対処する必要があるとしています。
感情の目的というのは、たとえばカッとなって怒鳴った人がいたとします。
こうした怒りの感情の目的は、代表的なものでは「支配」や「自己顕示欲」となります。
不安にも、人や状況によって何らかの目的があるはずなのです。
「転職に失敗して、その会社が合わなかったら嫌だな」といった目的であれば転職を希望する会社に対して給料の希望額を事前に聞いておく、事前に確約してもらえるように相談するなどの対処があります。
つまりは、こうした不安も目的を知り、その目的に対処していくことで不安を解消することができます。
闇雲に不安への対処を講じていても、その不安を感じている目的が明確になっていないと対処をしていてもキリがないのです。
不安の目的に対する対処は様々ですが、下記の方法は活用しやすく便利である為、ご紹介いたします。
不安の目的に対する対処策
・事前に徹底した情報収集を行う
不安は理解できないこと、知らないことに対して抱くものです。
それならば、事前に情報を集めて実態を把握しておくことが効果的です。
たとえば、転職の面接官はどんな人なのかをネットやSNSを使用して調べたりすることで、面接の緊張や不安を軽減することができます。
・仮説を立てて、シュミレーションを行う
実際の状況として、考えられるものを事前にいくつか想定しておき、「Aの場合にはBする」など対応方法を検討しておきましょう。
たとえば、謝罪に向かう場合には、金銭を要求されたらこの金額までなら払える、怒鳴られるだけならば、この時間までは我慢しようといった考え方です。
・「事実」と「意見」を分ける
この「事実」と「意見」を混乱してしまう方はとても多くいらっしゃいます。
感情的になっている状況では尚更混乱しやすいことでしょう。
根も葉も無い噂話のような「意見」を事実としてしまうと、様々な人たちに振り回されてしまい、余計に不安を募らせてしまうことでしょう。
一方、「事実」を認識することで、対処策が定めやすくなり、余計な不安に襲われることは無くなります。
・根拠を押さえる
漠然とした不安として代表的なのが、自分は癌かもしれないといった病気に対する不安があります。
こうしたことは、勇気を持って病院で検査するなどで早期に対処することができます。
また、数値化してしまうのも一つです。
具体的に、たとえば起業しようとしているのなら、自分の業種や開業しようとしているエリアでの廃業率、事業継続平均年数といった数値での根拠を持つことでも不安を軽減することができます。
本記事にて、不安に対処するための指針を得て頂けたのなら望外の喜びです。