アドラー心理学サロン

アドラー心理学で悩みを解決する糸口を探ります。

不登校の子どもへの対応

アドラー心理学サロンです。


学校に行きたくても行けない、または行きたくないという学生が全国的に増えております。


全国の小中学生の不登校率は平成27年度には1.26%と過去最多となったことが、文部科学省が発表した「児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」結果より知られました。

 

こちらの調査は、全国の国公私立の小学校と中学校、高等学校を対象としていじめや不登校なの状況を調べたものであり、長期欠席は年度間に連続または断続して30日以上欠席した生徒数を表します。

 

小中学校の長期欠席者は、19万4,933人と全体の1.9%を占めます。このうち、不登校の生徒は12万6,009人という結果でした。


珍しくも無くなった現象ではありますが、まだまだお子さんが不登校になり心配になり、動揺する保護者の方は沢山いらっしゃいます。

 

集団行動が苦手な子、感受性が強いお子さんには特に合わない学校などでの生活や、その中でのトラブルは耐え難いこともよくあります。


本記事では、お子さんが不登校になってしまった場合や、引きこもってしまった場合の対応策をアドラー心理学を基にご説明いたします。


先ず、「子供が不登校になってしまった」、または「引きこもりになってしまった」とします。

 

やはり驚き、動揺してしまう方は大変多くいらっしゃいます。


学校には行かなくても良い


結論から申しますと、学校が全てではありませんので、別に学校に行かなくても何とかなります。

 

学校に行かない、引きこもっていることに過度に反応して否定的な言葉をかければかける程に、お子さんの状態は悪化していきます。

 

自宅に居ながらでも最低限の勉強をしたり、家事を手伝うでも何らかの活動をするようにすれば特別焦ることもありません。


日本では、集団を重んじる文化が近代になっても根強く残っており、「みんなと同じ」、「みんなと同調・協調」ばかりに焦点を置きすぎています。

 

人はみんな違うのですから、学校などの特定の集団組織が合わないことなんてよくあることです。


第一、社会に出ると特にですが、上記のような「みんな」を重視する考え方には矛盾が多く、この考え方自体で大人になってから苦しむ方も多いのです。

 

別に集団行動が苦手でも、組織に馴染めなくても特に情報化社会と言われる現代は個人で生きる道だっていくらでもあります。


実際に社会に出ると様々な種類の仕事もありますし、きちんとお子さんが前向きに生きていけるように「勇気づけ」をしてあげることができれば大抵のことは乗り切れます。

 

私も周りにも、過去に不登校であったが通信制の高校を卒業したり、専門学校に行ったり、大学に行ったりして問題なく自立している人はとても多く、中には人と異なるバックグラウンドを活かして社会的な成功者になっている方も多くおります。

 

居場所なんて、いくらでもありますので心配する必要はありません。


劣等感を克服する勇気も持たせる


アドラーは、「人間であるということは、劣等感を持つということだ」という言葉をこのしてます。

 

アドラーは、劣等感と向かい合う勇気を持つことを強く提唱しており、アドラー心理学の大きな特徴の一つとなる考え方です。

 

人は必ずしも勇気を持って取り組むべき課題に、正面から向かい合うことはできません。

 

劣等感については、他の記事にて詳しくご紹介させて頂いておりますので、詳細はこちらでは割愛いたします。


人間の持つ、向上したいという欲求を「優越性の追求」と呼びますが、この「優越性の追求」を不健全な手段で行って自分の劣等感を穴埋めしようとすることも人間の特徴です。


単純に、今いる環境が合わないだけであることもありますが、非行に走ったり、いじめをしたり、また不登校になることは同じく自分の課題へ向かい合う勇気が無い状態であると言えます。

 

そこで、お子さんが何を心の傷としているのか、なぜ課題に向かい合おうとしないのかその劣等感を持つに至った原因からの影響への意味づけを変えられるように援助してあげることはとても大切です。


家に居ながらも、家事をしたり、学校の科目でなくても良いので勉強したり、習い事をしたりといった行動を積んでいくことはとても効果的です。

 

そこで、「すごいね!」と声をかけてあげて「自分は努力すればすごいことができるんだ!」と勇気を持たせてあげましょう。


不登校になる子供の目的


不登校は引きこもりの症状に似ているところも多くあります。

 

引きこもる多くの目的は、引きこもることで家族の注目を浴びて自分の思うように心配させたりし、家族を「支配」することです。

 

これもまた、劣等感をごまかす為の一つの手段となります。

 

しかし、単純に注目を浴びようとしていると言い切れないこともありますので注意が必要です。


お子さんの存在を再認識しましょう


お子さんが不登校になった際、何よりも大切なのは親であるあなたが落ち着くことです。


自分の子供が学校に行かなくなって、「生むんじゃなかった」、「何でこんな奴になってしまったんだ」、「一生養う覚悟を持たないといけないのか・・・」などと、とんでもないことを言ったり考えているお父さんやお母さんがいます。

 

そんなこと口にはもちろん絶対に出してはいけませんが、考えること自体、親として恥ずべきことですよ。


あなたのお子さんが生まれてきた時には、あなたはその無力な赤ちゃんはかけがえのない大切な存在だったでしょう?

 

それが少しずつ大きくなってくると、どうにも自分の子供ですら程度の差こそあれ、存在を生産性、実績といったもので評価するようになってしまうのです。


他の子供や自分の理想の子供像から引き算して我が子を見てしまうお父さんやお母さんは、それなりにいらっしゃいます。

 

そうではなく、ゼロから、その存在に足し算するように自分のお子さんの存在を認識されてはいかがですか?


ありのままの他には変えられないあなたのお子さんを、他の誰かと比較することなく受け入れて、その存在自体に感謝するのです。

 

減点方式ではなく、あくまでゼロ地点から加点方式を取れば、その子自体を認識することにつながり、お子さんの「存在」そのものに感謝することができるでしょう。


例えば、あなたの子供が学校に行かずに、引きこもっていたとします。

 

あなたの子供が何か家事を手伝おうとした時や、何か行動を起こそうとした時に、そんなことするくらいなら学校に行け!と言うのは単なる言葉の暴力であり、自分の人生の課題に立ち向かっていく勇気を挫く致命傷になってしまいます。


これは上から目線で、子供の存在を「勝手な理想像」から引き算して、軽蔑して見下している行為です。

 

お子さんの勇気はますます挫かれてしまい、生きる気力すら失ってしまうかもしれません。


存在価値を認識できるようにしてあげる


お子さんがどんな些細なことでも、どんな行動でも取ろうとしていたなら、純粋に感謝を込めて「ありがとう」と声をかけてみましょう。

 

その子は自分自身の存在価値を認識することができ、勇気を持つきっかけになります。


いきなりすぐ学校に行ったりすることは困難かもしれませんが、何らかの一歩を踏み出そうとする可能性が高くなります。

 

ここで大切なのは、お子さんを「独立した個人」として扱い、褒めたりすることは控えましょう。

 

褒めるという行為には、「あなたはわたしより格下」という認識を与えるだけです。

 

「横の関係」を対人関係において築くことが大切です。