アドラー心理学サロンです。
メールにてご相談頂いた内容を事例として質問と回答のセットでご紹介致します。
個人情報に関しましては、ぼかしを入れますが、皆様のお悩みの解決の一助となれれば幸いです。
※個人情報の保護の観点から、回答文に失礼な表現が含まれますが、実際の言葉遣いとは異なります。
Q1. ご相談
名前 麻
年代 20代
性別 女性
職業 クリエイター
相談内容
2か月ほど前からツイッターやブログ、拝見させていただいております。
大変勉強になり、参考に行動を始めています。
自分勝手に他人に依存して迷惑をかけていた自分に反省をして、依存していた人と距離を置き、自分の課題と相手の課題の分離の努力していますが、なかなかうまくいかずに、悶々とする日々を過ごしております。
迷惑をかけてしまった手前、相手の課題に当たるとは思いますが、「迷惑をかけておいていきなり離れるような行動をしている私のことをどう思ってるんだろう」「こう私が悩んで考えてはいても向こうは私のことなんてかけらも考えず生きているんだろうな」と、いまだに依存心が抜けきれていないんだなぁと思ってはつらい気持ちになっています。
人に気持ちで送ったプレゼントなども「お返ししなくちゃいけないって申し訳なくなる」と言われたことがありました。
もちろん何もいらないと言っていますし、もらうつもりもないですが、「喜んでもらえると思ったのに…」「私の好意は迷惑なのか」ととても悲しい気持ちになってしまいました。
友人に言われて気づいたことですが、自分で自分を追い詰めていたところもあり、自尊心が欠落してしまっているところがあるので、そこを改善させるため、自分のために、人を喜ばせ、優しくしたいです。
どの行為が何が正解なのかともないと思いますが、こういった反応する人をどう喜ばせたらいいかもわからず、つらくなる一方です。
自分の人生を大切にしたいですが、他人との関係も良好でありたいです。
問題点を明確に提示できていませんが、何かご教授いただけるとありがたいです。
どうぞよろしくお願いします。
A. 回答
アドラー心理学サロンです。
アドラー心理学の最大の特徴である「課題の分離」を自分なりに実践してモノにしようとされている姿勢はとても素晴らしいと思います。
アドラーの「課題の分離」という考え方は、他人と自分を区別することにあります。
この他人と自分の区別とは、他人が何をどう思うのかは他人の課題であり、自分には変えられないという考え方です。
しかし、相手の考え方を変えることはできなくても、自分の意図が誤解されていたりした場合には「こういうことですよ」という諭しや、自分を勘違いされて嫌われた場合には、その誤解を解くために説明をしたり、自分の長所をアピールしたりする努力は大切です。
「課題の分離」のポイントは、そうした努力が結実しなかった場合に落ち込み過ぎたり、相手の考えが変えられないことに悩んだり落ち込まないことが大切なのです。
他人と自分の区別とは、集団の和を重んじる多くの日本人には、みんなで意見を合わせて同調して同じ考えや行動を取ろうとする傾向が強くありますが、他人が自分と違う考えをしていても、行動を共にしなくても、その人はその人、自分は自分と考えることです。
もちろん、仕事などでみんなで足並みを揃えて同じことをしないといけないこともありますが、それはあくまでもそのルールやマナーがある場合のみです。
マナーについては、人によって解釈が異なりますので程度の微調整は必要となります。
この「課題の分離」と「自分と他人を区別する」ということについて、あなたの中で定義が曖昧になっていて感情的に捉えすぎなのかもしれません。
上記の通り、アドラーの「課題の分離」も、それに付随する自分と他人の区別も、そんなにドライな考え方ではありません。
課題や自分と他人の境界線の区分も、人によってまちまちです。
この世界の如何なる事物は、主観であって他人とは同じ世界を共有できないとアドラー心理学では考えております。
また、この世の中は白黒はっきりと区別できる事ばかりではなくて、灰色を含めた様々な配色で出来上がってます。
アドラー心理学の「課題の分離」を徹底し過ぎて精神的に弱ってしまうくらいならあなたの中で基準を弱めましょう。
多くの日本人は集団志向であり、周りの人達や世間からどう見られるのか、「みんなから外れていない私」を意識し過ぎてしまうところがあります。
よって、みんなから認められるかどうか、誰か特定の人に認められるかどうかを基準としてしまい、自分の価値観や基準を確立できていません。
自分で「これでいいや!」と基準を持てるようになることは「課題の分離」等のアドラー心理学を実践するだけでなく、これから先どんなことにも自分の幸せに手に入れるのに大切となりますので意識してみましょう。
他人との関係についても、常に感謝してお礼をしたり、喜んでもらえることをあなた自身を犠牲にしない範囲で行なって、それでも嫌われたら仕方ないと割り切るくらいが良いと思いますよ。
お悩み解決の一助となれましたら幸甚です。