アドラー心理学サロンです。
メールにてご相談頂いた内容を事例として質問と回答のセットでご紹介致します。
今回のご相談は、妊娠中につらい中、あまりにも旦那様に淡白な態度を取られ、心底旦那が嫌いになってしまったとのご相談です。
アドラー心理学を用いて、夫婦関係の問題のご相談にお答えしました。
恋愛は感性、結婚は理性と言われるほど、結婚前と結婚後では関係性が変わってしまうことは良くあります。
アドラー心理学の考え方を多くの方々が応用し、お悩みの解決の一助となれましたら幸いです。
個人情報に関しましては、ぼかしを入れますが、皆様のお悩みの解決の一助となれれば幸いです。
※個人情報の保護の観点から、一部理解しがたい箇所が発生しますが、大きくは崩れないよう配慮しました。
Q1. ご相談
Twitterでツイートを拝見しました。
誰にも相談できないことですが、私だけではもうどうしようも解決ができないので、メールさせて頂きました。
・年齢(年代でも可)20代半ば
・性別
女性
・職業
OL育休中
・今後どうありたいのか
・ご相談内容
結婚1年目で妊娠出産を経験
妊娠期間・産後、旦那の言動・行動によりすごく傷つきました。
例えば、、、
2ヶ月間悪阻に苦しみましたが、1度だけ限界でソファで泣いてしまった時、旦那は無視、テレビをみて笑っていました。
旦那が休みの日、私が残業で遅くなるので、夕方に白米を炊いておいてほしいとお願いすると、「頭が痛い、俺の方が何百倍もしんどい」と言われました。健康体の旦那と、自分が経験た事のない妊婦の私のしんどさを比べないでほしいと思いました。
切迫早産と診断されながらも仕事・家事を休む訳にはいかないので、しんどいのを我慢しながら毎日弁当を作っていました。1日だけ、お弁当作るの手伝ってとお願いしたところ、「ついにお弁当も作れなくなったか」と。今までの感謝や労いは全くないのかと呆れました。
産後は、他の人と比べて「安産やし陣痛時間も短いし、お前は楽やったな」と言われました。
他にも許し難い行動や言動があったのですが、そこで私の中でそれまでの怒りが爆発しました。
かなり激しくブチ切れましたが、反省の色はなく、「出産でホルモンバランスが崩れてるから仕方ないけど、そんなイライラするな。」と言われ、その日から8ヶ月、家庭内別居状態です。
心底大嫌いになりました。
「俺は父親なのに自分の子どもを触れないのか」「俺の子だよ?!」と言われましたが、正直、私が切迫早産の不安の中、1人で悪阻や身体の不調に10ヶ月間苦しみ、1人で出産の痛みに死ぬ気で耐え、無事に産まれてきてくれた我が子を、自分の子だと思わないで欲しい。触らせたくない。とまで思ってしまいます。
勿論、休みの日に少し家事を手伝ってくれたり、車で職場まで迎えに来てくれた日もあり、感謝はしていました。しかし、嫌悪感は拭い切れずどうしても旦那を受け入れる事ができません。
このままでは子供が1番かわいそう、というのは頭では分かっているのですが、心は旦那を拒否してしまいます。
実母には、「男には妊娠出産の苦しみは分からない、そんな事で怒っても仕方ない。我が子の為にも仲良くしなさい」と言われます。ごもっともです。
過去の事を許せない、心の狭い意地悪な自分が嫌になります。どうしたら、仲良く戻れるのでしょうか。。。
・問題だと思う点妊娠期間私ひとりで耐え抜き、不安やしんどさ、つらさに寄り添って欲しかった時にそうして貰えなかった事が心に残って許せない、私の心の弱さ・狭さ。
ごめんは口だけ、態度や言動から反省の色が全く見えない旦那
子どもの将来より自分の心を優先する私の幼稚さ
自分の子どもを抱っこできる幸せを旦那に味わわせたくないと思ってしまう私の心の汚さ
A. 回答
アドラー心理学サロンです。
初めての妊娠で、その苦しみから涙を流すも無反応、家事もろくに手伝わないとは酷いですね…
私はあなたの心が狭いとも汚いとも思えませんし、それが普通の人間の捉え方だとまで思えます。
むしろ、とても辛抱強く、心の広い方だなと思います。
お話を伺っておりますと、あなたは自分のことを責めすぎております。
また、世間の常識として、夫婦は仲良くあるべきなのに仲良くしてはいられない、旦那がどんな人であっても子供の為に関係を保つべきなどと、自分のもう関係を終わらせたいという思いと、世間の圧力、子供への配慮でがんじがらめになって、自分の思いを押さえつけて苦しんでいるのだと思われます。
私があなたなら、まずは離婚しますね。奥さんが目に見えて苦しんでいる時に、反応すらしない、助けようという思い遣りも欠けているように思えますし、そのまま結婚生活を続けてもいずれは破綻してしまうように思えます。
復縁するかどうかは、別れてから考える話だと思います。
もちろん、離婚するとなれば、先ずは寄り添い合えるか確認する為にもう一度話し合ってお互いの意思疎通を図ることは大切ですが、どうにも腑に落ちる結果にならないのなら、もう一度仲良くなるにはどうするか以前の問題です。
あなたのご両親があなたをどう思うのか、世間があなたをどう思うのかは、他人の課題であり、あなたの課題ではありません。
アドラー心理学の課題の分離を今回の問題に当てはめると、誤解を解こうとしたり、自分の長所をアピールして良い印象を与えようとすることはできても、本質的には他人の課題であって介入できません。
あなたは自分の子供の為にも生きてはおりますが、その前にあなた自身の為に生きているのです。旦那様の為に生きている訳ではもちろんありません。
そもそも、自分の心を優先することは何の問題もありません。
一旦、今のあなたのお気持ちや問題だと思う点を、自分で解決できるのか?自分で解決すべきなのか?という視点と、自分の課題、旦那様の課題、子供の課題で分離して紙に書き出し、自分でそのまま一緒に暮らして何とかなるのか、ならないのかを考えてみましょう。
この時、離婚するにしても、今後どうするのかどうかは、あくまでもご自身の判断軸を持って決断するようにしましょう。
他人や世間に良し悪しの判断基準を求めることは、他人から認められるかどうかを基準にしてしまい、他人の人生を生きることになってしまいます。
アドラーは、こうして自分の人生ではなく、他人から褒めてもらえるか、認めてもらえるかを基準に生きると幸福な人生は送ることができないとして、「承認欲求の否定」を提唱して激しく承認欲求を強く持ちすぎることを批判しました。
このアドラー心理学の「承認欲求の否定」を意識して、自分がどう思うのかを自己満足で判断しながら書き出して、どうするのか決断してみましょう。
仮に母子で育てるとして、お父さんがいない寂しさがあるとは思いますが、そんな無理矢理作り上げた偽りの夫婦関係の中で育てるのと、お一人で育てるのとどちらが良いのかは正直分かりませんが、どちらがより良いともより悪いとも判断できません。
しかし、今のままの関係性で、お母さんが辛い思いをひたすらしながら自分の為にお父さんと結婚生活を営んでいたと知り、お子さんはどう思うでしょう?
それなら別れてもいいのに!と思う子供だっていると思いますし、感謝する子もいるとは思います。
要は、あなたが自分を確立できないのに、無理をしても結局は限界がきますし、子供がどう思うのかというと、お母さんが辛かったなら仕方ないと考えると思いますし、あなたが自分の意思を持って自分を確立できないのでは子供も満たされないと思います。
離婚を推奨する訳ではありませんし、離婚を良いとも、悪いとも言えません。
一概に離婚することが悪いとは言えず、状況次第だと思います。
あなたがどうにもならないのなら、どんな状況であっても、まずご自身をどうにか身体的にも精神的にも安定させることを優先する大切さをお伝えさせていただきました。
私のアドバイスが、何か活路を見出すヒントとなれました幸いです。