アドラー心理学サロンです。
メールにてご相談頂いた内容を事例として質問と回答のセットでご紹介致します。
今回のご相談は、承認欲求が強すぎて周りからも最近のあなたはおかしいと言われてしまい、どのように考えを持つべきなのか分からなくなってしまったとのお悩みです。
承認欲求を強く持ち過ぎることを批判した、アドラー心理学らしく、いくつか承認欲求を持つことによる弊害や、どう承認欲求を克服し自分の考え方を持つべきなのかについてお答えさせて頂きました。
個人情報に関しましては、ぼかしを入れます。
本事例が皆様のお悩みの解決の一助となれれば幸いです。
Q1. ご相談
はじめまして。
私は自分でも自覚しているほど、承認欲求が強いです。
「自分はこれを成し遂げた」
見て欲しい、認めて欲しい欲が強く、それでいて周りと仲良くしたい、などと思っています。
ある日、フォロワーさんから「なにがしたいのかわからない」「最近の行動は少し目に余る」と注意を受けました。
しかし、自分でこの承認欲求の克服の仕方、そして他人の意見をどう噛み砕いて受け入れるべきか
そして自分らしく生きるというのはどういうことなのか、少しわからなくなってしまいました。
どのように考え方を持つべきなのか、わからないのです…。
A. 回答
アドラー心理学サロンです。
ご相談ありがとうございます。
承認欲求の克服の前に、承認欲求を強く持ち過ぎることでどういった弊害があるのかを確認していきましょう。
アドラー心理学では承認欲求を持ち過ぎることを批判しており、理由としては他人に認めてもらおうとしたり、褒めてもらおうとばかりしていると、他人の求める自分を演じてばかりになり自分のやりたいことや望む自分の人生を送れなくなってしまうと幸福感のある人生では無くなってしまうからです。
恐らく、あなたは自分で自分が本当は何をしたいのかがよく分からなくなっているのでしょう。
劣等感から来る他人との相対的な比較ばかりして、ご自身に自信を持てず、みんなから認めてもらうことで自我を確立させようとしてしまっている可能性が考えられます。
他人と自分は全く違った経験や感性、知識を持っており、比較して誰が「上」なのか「下」なのかの優劣を決める基準なんて何処かの誰かが勝手な主観で決めただけのモノなのです。
あなたが見て感じている世界も、あなたにしか理解できない主観的なものであり、アドラー心理学では客観的な事実などは存在せず、自分の世界と他人の世界は共有できないとしております。
世間や他人が良しとする基準は1つの参考指標にするのは良いかもしれませんが、それをそのまま内部化させて自分の基準にしてしまうと、より承認欲求を強めてしまう原因になります。
他人が何を良いと思い、悪いと思うのかは他人の課題でありその判断には介入して変えさせたりすることはできません。
これは、アドラー心理学の課題の分離という考え方であり、他人と全く同じ価値観を持つことはできずあなたがどれだけ承認欲求を満たす為に認めてもらう、褒めてもらう努力をしても、どう思うのか自体を変えさせることはできないということです。
あなたなりの考え方や価値観を取り戻し、保持できなければ、他人や世間に踊らされることになります。
自信を持つ為には、過去の自分の経験で「上手くいかなかったこと」ではなく、「上手くいったこと」、「努力したこと」だけを探し出して自分を褒めてこれから先も頑張ろう!と自分を鼓舞することや、他人との比較で上下などの優劣を判断するのではなく、過去の自分よりも「前」に進めているのか?と自分に問いただし、少しでも自分が前に進んでいるのならそれを褒めてあげましょう。
そうしていく中で自信を獲得していくことができます。
自分の見つけ方ですが、あなたの中で、自分にダメだ!と言い聞かせていたことをやってみてしまうのはいかがでしょうか?もちろん、法に触れたり、他人を意図的に傷付けたりすることはNGですが、抑圧されて凝り固まった趣味嗜好が解放されると、本来の自分の欲求に向き合えるかもしれません。
結論としましては、あなたはあなたで良いのです。自我の確立をご紹介させていただきましたアドラー心理学の考え方を基に心掛けてみると良いと思います。
私の回答が、何か良いきっかけとなれましたら幸いです。