アドラー心理学サロンです。
メールにてご相談頂いた内容を事例として質問と回答のセットでご紹介致します。
今回のご相談は、親との関係が悪くなることを恐れて、自分のやりたいことができない状況に悩まれているとのこと。
親に自分の思いを腹を割って伝えようとしても勇気が持てないとのご相談に、アドラー心理学の考え方をベースにどのように考えて、どう行動していくべきなのかご提案させて頂きました。
個人情報に関しましては、ぼかしを入れております。
皆様のお悩みの解決の一助となれれば幸いです。
Q1. ご相談
下記の記事にて、不倫してしまってうだうだしている自分がいると、相談させて頂いた者です。
【不倫を止められず、うだうだしてしまう:メールでのご相談事例】
早速のご返信、ありがとうございました。
そして何度もご相談くださいねと仰って下さり、大変嬉しく思います。ありがとうございます。早速、申し訳ございませんがメールをさせていただきました。
私は彼に対して、何を不満に思い、不倫をしてしまってるのか再度、考えてみました。
そこで私は「腹を割って話したことにより、嫌われたらどうしよう」と多々考えてしまってる事が多いと感じます。
もちろん、長い年月付き合ってる彼氏なので、素の自分も出しているし、一緒にいて凄く落ち着きます。でも、心のどこかで引っかかるところ、本当の自分の意見を言えない所があるなと感じます。
それは何故なのかをさらに考えると、私は親でも彼氏でも腹を割って話した事がないと思いました。
そして、話題が少し変わってしまうのですが、
いまの私が勤めている会社は、本当に最悪で体調もあまりよろしくありません。
でも、親は3年は勤めろという考え方です。
私は正直、親に向かって、「いま、こういう環境で働いてて、自分が本当にしんどい。なので会社を辞めて、前から興味がある分野へチャレンジして行きたい」と意思を伝えたいです。
でも、それにより親との関係が悪くなるのは何よりも辛いと先に考えてしまい、アクションに移せずにいます。
私は家庭環境は良い方だと思います。
そして今まで育てて下さった両親に大変感謝しており、尊敬しています。
なので余計にそれにより、親を悲しませたらどうしよう…仲が悪くなったらどうしようと強く感じます。
これも、うだうだの1つかなと感じます。
誰かに腹を割って話すという勇気といいますか、その気力の持ち方についてアドバイスをいただけないでしょうか?
そしてもう一つ、個人的に気になる事がありまして。
大変失礼な事だとは重々承知の上でお聞きさせていただきます。
アドラー心理学の中の人様は、毎日色んな方の色んな悩み事をお聞きされてると思います。
でも、丁寧なご返信、そしてアドラー心理学サロンの運営をされてるなと思い、いつも、アドラー心理学サロンの中の方は疲れないのかなと思います。
もし、しんどくなった時はどのような休み方をされているのですか?
もし運営などの差し支えがなければ教えて頂きたいです。
A. 回答
アドラー心理学サロンです。
早速のご返信によるご相談、ありがとうございます。
親へ自分の本当の思いを伝えられず、親の意向に沿うことで親との良好な関係を維持しようとされているとのことですね。
腹を割って話す勇気というよりは、嫌われることを恐れない、自分の人生を幸せに生きる勇気と言えるかもしれません。
親子関係は非常に複雑で、幼い頃はどうしても親と子はお互いに同一視してしまい、お互いの課題を分離できなくて成長してからあなたのように悩まれる方はとても多くいらっしゃいます。
しかし、アドラー心理学では、親がどれほど悲しもうと、どれほど怒り狂おうと、自分には関係無いという一見すると極端な考え方のスタンスを取ります。あなたは親が期待し、望む人生を生きたいのではなく、自分自身の人生を生きたいと望んでいるのです。
もちろん、親としてはあなたの希望を軽んじている訳ではなく、あなたを思いやって保守的な方向に進むように勧めているのだと思いますが、その親の愛情には背いてでもご自身の人生を生きるのは、あなたが本来の幸せを掴むのに必要なことです。
自分の気持ちを満たせるのは、自分だけです。他人や偶然の出来事によって気持ちが一時的に満たされることはあっても、自分の確固たる軸や基準を持たないといけません。自分を幸せにできるのは、自分だけです。
親とは言えど、1番身近な他人です。
幼く、自立できていない時分ならまだしも、既に大人になられているのですから、力強く自分の人生を幸せなものにするのは自分だ!と決意を固めて、自分の意思で行動を起こされた方が良いと思われます。
前回のご相談時にもあなたにはお伝えしましたが、あなたには自分の本当にやりたいこと、叶えたいことをやるのにあたり、望まない結果となってしまうことを極度に恐れて本番を避けようとされているように思えます。
腹を割ることにも、本番に立ち向かう勇気に通じます。たとえ一度や二度、望む結果とならなくても、どうしてもやりたいこと、叶えたいことがあるのであれば、勢いで行動することも大切です。
親に本当の意思を伝えて否定されたり、関係が悪くなってしまったとしても、必ず自分の夢を叶えてまた親と以前ように良好な関係を取り戻す覚悟を持てれば、一度や二度の失敗には怯むことはなくなることでしょう。
アドラー心理学では、「今を生きる」ことを推奨しております。1秒でも過ぎれば今は過去になり、それは変えられない。ただ、未来は「今、ここ」で何をするのかでいくらでも変えられます。
この「今、ここ」こそがあなたの人生であり、本番なのです。その今が点となり、事前にどうなっていくのかは分かりませんが、後付けで線となって完成に近づいていくのです。
計画的に生きることなんて、そもそも不可能であり不測の事態が起こったり、どんなに万全な準備をしていても予期せぬ事故による失敗だってあり得るのです。
「今、この時」にあなたがざっくりとこうしていきたい!と思える方向にしっかりと舵を取って行くことが大切なのです。
結果を恐れない勇気をこの「今を生きる」アドラー心理学の考え方を基に身に付けることがあなたを前に進ませるのではないかと思います。
私には信念があるので、この活動をしていて精神的な疲労は感じません。肉体的に疲れたのなら休むだけですね。