アドラー心理学サロンです。
劣等感が強くて、何事にも自信を持てずにいて辛い思いをしているというご相談を非常に多くお受けしております。
今まで、劣等感の扱い方や劣等感の克服方法については記事を書いてきましたが、劣等感そのものについての記事を書いてきませんでしたので、劣等感についてこの場を借りて解説させて頂きます。
アドラー心理学には劣等感についての言及が多く、アドラー心理学は劣等感の取り扱いを説く心理学とも言えます。
アドラーは、「人間であるということは、劣等感を持つことだ」という言葉を残しており、人間と劣等感は切っても切り離せないほど密接に結び付いているとしています。
つまり、劣等感を持たない人は、この世界に一人もいないのです。
人には、現状よりも良くなりたいという性質が備わっております。この性質をアドラー心理学では「優越性の追求」と呼びます。
このアドラー心理学の「優越性の追求」が人間には備わっているので、大なり小なり人間は必ず目標を持ちます。
こちらを根拠にすると、人は何か目標がある限り、現状の自分と比較して必ず劣等感を抱く生き物であると捉えられます。
劣等感を持つことは、それくらい当たり前でいて自然なことです。
あなたが劣等感を持っているなら、相手も劣等感を必ず持っているのです。
大切なのは、自分の劣等感を克服する勇気が持てるかどうかの一点だけです。
アドラー心理学では、「勇気」を持てなければ、劣等感を他人を批判したり、悪事を働いて注目を集めるなどの不健全な努力によって人は劣等感を簡単に穴埋めしようとしてしまいます。
こうした不健全な努力による劣等感の穴埋めをしてしまう人間に備わる性質を「安直な優越性の追求」とアドラー心理学では呼びます。
劣等感を抱いて落ち込むことは当たり前のようにみんな同じこと、自分はやればできると自分を信じて勇気を持ち、健全な努力を通して劣等感を克服していきましょう!
アドラーは、人類の文明は、人間の劣等感の克服の歴史そのものであると言いました。
劣等感は、正しく扱えば素晴らしい効用を私たちにもたらせてくれるのです。
劣等感を持てること、そして劣等感を克服しようと頭を悩まされてしまうことは、それ自体が進歩しようとしている素晴らしい状態なのです。
劣等感を拒否せず、受け入れましょう。