アドラー心理学サロンです。
メールにてご相談頂いた内容を事例として質問と回答のセットでご紹介致します。
今回のご相談は、家族、職場など、他人との関係を断ち切ろうにも上手くいかず、どうすれば良いのかとのお悩みです。
アドラー心理の観点から、他人との距離の取り方や過去をどう克服するのかご提案させて頂きました。
個人情報に関しましては、ぼかしを入れております。
皆様のお悩みの解決の一助となれれば幸いです。
Q1. ご相談
アドラーさんは以前から少し気になっておりました。
私はずっと他人の中にしか価値観を見出せずにいました。
他人に丸め込まれ、ずっと今でも自分という存在を確立出来ず、毎日を過ごしております。
本当に今、家族、職場との繋がりを断ち切ろうと必死になっております。
自分を生きる為に
あの父親の息子という呪いを断ち切る為に。
アドラーさんのご助言をいただきたくメールを差し出した次第でございます。
A. 回答
アドラー心理学サロンです。
ご相談ありがとうございます。
家族や職場など、自分の属するコミュニティの人たちと縁を切られたいとのことですが、その背景次第でご案内できることが変わります。
一般論としましては、関係を切るというよりは必要あれば距離を取るようにした方が良いと思われます。
他人の中でしか自分の価値を見出せないとのことですが、アドラー心理学では「承認欲求の否定」という考え方がありまして、他人の顔色を伺ったり、他人によく思われようとし過ぎてしまうと自分らしく生きられず、他人の人生を生きることになってしまうと警鐘を鳴らしております。
お父様との過去の中で、お辛い経験があったのだと思われますが、関係を断ち切ろうにも断ち切りきれない理由があるのだと思います。
家族やお父様といえど、他人です。
特別な存在ではありますが、自分と同一視する必要はなく、他人が自分をどう思うのかは他人の課題であり自分の課題ではない為、他人の課題には介入することはできず、自分の課題にも介入させてはいけないとアドラー心理学では考えます。
過去と他人は変えることができませんので、過去は過去に置いてきて、「今」を生きるようにすることを推奨します。
「今」をどう生きるのかで未来のことはどうにでもなります。
過去を本質的な意味で忘れて、充実した人生を送るには、あの過去があったから今の自分がいるんだと、現状の自分を肯定できるくらいに満たされた人生を送れるようになっていることが必要となります。
自分の気持ちは自分でしか満たせません。
他人から認めてもらいたいという承認欲求を強く持ちすぎると、自分の人生が生きられないとアドラー心理学では考えておりますので、自分と親との関係にしっかりとした区別を入れることは幸せになる為にあなたにとって非常に大切です。
「今」を前向きに、自分のチャレンジしてみたいことに集中して取り組んでみるようにしていくことは如何でしょうか?