アドラー心理学サロンです。
メールにてご質問頂いた内容を事例とし、質問と回答をご紹介致します。
今回のご質問は、アドラー心理学で感情を道具のように扱う考え方が腑に落ちないとのこと。
アドラー心理学での感情の目的に関する疑問を具体的に言ってご説明させて頂きました。
個人情報に関しましては、一部ぼかしをいれます。
あなたのお悩みの解決に、役立つことができましたら望外の喜びです。
Q1. ご相談
こんにちは。怒りについてです。
アドラー心理学は、怒り、ひいては感情そのものを道具かのように扱いますが、僕はこれがどうも腑に落ちません。
“イラっ”や“ムカッ”に代表されるような感情も、我々が何かの目的のために使用している道具なのでしょうか?
アドラー心理学サロンさんの考えを教えていただきたいです。
A. 回答
アドラー心理学サロンです。
アドラー心理学は目的論の心理学であり、ついカッとなってしまう怒りの感情もコミュニケーションの手段として活用される道具の一つとして認識しています。
例えば、あなたの職場で誰かがミスをした時に、あなたが大きな声で怒鳴ってしまったとします。
これは言葉で伝えれば良いものをわざわざ「怒り」という感情を使って自分の意図を伝えようとしていることになるのです。
アドラーは、如何なる感情にも目的があるとしており、「怒り」の目的の代表例は自分の思うようにならない相手を思い通りにしたいという「支配」が目的となっていることがよくあります。
もし職場の誰かのミスが許せず、ミスをして欲しくないのなら何で言葉で「間違えないでね」と伝えたり、「何で間違えたの?」などと話しを聴いて再発防止に努めることだってできます。
普段のストレスが溜まっていてカッとなり怒り出してしまうこともこれと同じで、何であなた達は私がストレスが溜まっているのに私に気を使ってくれないんだ!という一種の甘えからくる他人への「支配」を目的としていることもあるのです。
相手に気を使わせて、自分への対応を改めさせる為に言葉ではなく怒りを使用したとアドラーの考え方を基にすると考えられます。
つまり、感情は道具であり、突発的に出てきてしまう制御不能なものではないので感情の目的をしっかりと理解して、その感情の目的を別の手段を用いて実現させることで感情をコミュニケーションの手段にする必要はなくなります。