アドラー心理学サロンです。
今回は人間関係を円滑にする人付き合い術として、鈍感力についてご説明致します。
アドラーは、人間の悩み事は一見関係無さそうなことも含めて、全てが対人関係から生じているのだとしています。
鈍感というと、人の気持ちの分からない不躾な人の特徴のように思って敬遠される方も多くいらっしゃると思いますが、それは違います。
いつも鋭敏に、一瞬の隙も逃さない程の注意力を持って接してくる人と、あなたはリラックスしてお付き合いできますか?
そう考えるとあなたも「あ!そういえばそれだと疲れるだけだ!」なんて思ったりするのではありませんか?
人は、多少なりとも隙のある人に好意を持つ生き物です。プライドが高かったり、過度に失礼が無いようにと抜け目の無い姿と振る舞いをされれば人は身構えてしまいます。
いつも鋭く、敏感に他人と接する必要はありません。
特に人間関係では、相手の何らかの行為や言動の動機を見抜いていても見て見ぬ振りができる鈍感さが必要です。
つまり、相手に気を遣いながらも、気遣うような素振りを微塵もしせないことこそが本当の気遣いなのです。
相手の失言や間違いに気が付いても、気付いていないフリをしたりして、相手が心地よく自分と過ごせるようにしてあげるのです。
鈍感になるとはこのことであり、相手の反応や気持ちに対してそのまま鈍感になるというよりは、肩の力を抜いて接することが相手への最大の礼儀にもなるのです。
言葉の通り、単に相手のことを考えず、気遣おうとすらしないのは失礼でしかありません。
気遣おうとし過ぎると、それはむしろ相手に対しての単なる監視やしつけのようにもなりかねません。
自分がしっかりとした人間であることをアピールするのにも、自分を良く見せようとするあまり隙の無い人間に思われ、何か間違いを犯してはいけないと相手を身構えさせてしまえばそれでは関係構築どころか距離も一向に縮まりません。
何か間違いを犯してしまっても、謝れば良いだけなのです。余程の重大なことでもなければ、誰も気に留めません。
最低限ののマナーを守り、あなたらしさと隙を見せてあげては相手の間違いにも見て見ぬ振りをする。
こんな姿勢が良好な人間関係を築くポイントです。
この記事をお読み下さったあなたには、ぜひ鈍感力を身に付けて頂き、より良い人間関係をお持ち頂きたいと思います。