他人の心を読みすぎれば、あなたが振り回されてしまいます。
あなたは他人の心を込めて読もうとし過ぎては、あなた自身が振り回されてしまい疲れ果ててしまった経験はありませんか?
他人を思いやること、人への優しさを持つことは生きていく上で非常に重要なものですが、他人の心を深読みしすぎてあなたが振り回されてしまってはいけません。
人には、他人の心を察する能力があり、この能力は周囲の人達と良好な関係を保つ為に必要となる大切なものです。
この頃元気の無い友人がいたとします。
そんな時に何か困っていたり、悩んでいるのかな?と相手の心中を察することで、優しい気持ちで「何か困っていたら相談してね」と声をかけることができます。
こうしたやり取りを通して、人と人は信頼関係を構築していくことができます。
しかし、他人の心を読みすぎないようにしましょう。
アドラーは、感情的なやり取りよりも、理性的なやり取りをするべきとしています。
言葉以外で、人と人は正確な意思疎通を図ることはできません。相手の心を言葉ではなく忖度だけで推し量ろうとすることは、度が過ぎれば押し付けにもなりえてしまうのです。
思いやりのはずであった、他人の心を読むこいう行為であなた自身が振り回されては心をかき乱してしまうのではいけません。
前述の元気の無い人を見て、「何か悩みでもあるのかな?もしかして私のことを迷惑だと思っているのかな?…」などと邪推して余計なことまで考えてしまいがちです。
こんな風に考えていれば、あなたがどんどん落ち込んでしまうだけで良い事は一つもありません。
アドラーは他者貢献は幸せになる為に必要であるとしていますが、そこに自己犠牲が伴ってはいけないとしています。
つまり、誰が元気の無い人、悩んでいそうな人を見ても、「何か困ってるのかな?」くらいで相手の心を読むのはやめておきましょう。
他人が「何に」悩み、困っているのかは本人から聞かないと分からないものであるとして割り切り、あなたで勝手に悪い方へ考え巡らせないようにしましょう。
辛そうな人には優しく声をかけること、必要な援助をすることができることを伝えてあげれば良いのです。
人は人に援助はできても、それ以上のことはできません。
アドラーの考え方で言うならば、困難を克服しようとするかしないかは他人の課題であり、あなたの課題ではないため、本質的にはあなたにはどうにもできないということです。