アドラー心理学サロンです。
メールにてご相談頂いた内容を事例として質問と回答のセットでご紹介してます。
今回のお悩みは、良くしてくれていた人に突然絶交されてしまい、怒りがこみ上げてきてどうすればいいのか分からないとのご相談です。
アドラーの考え方をベースに、突然の親しい人からの絶交にどう対処すべきなのかご提案させて頂きました。
個人情報に関しましては、一部ぼかしを入れております。
あなたの悩みの解決に、本記事が役立ちましたら幸いです。
Q1. ご相談
初めまして。
30前半、女です。
職業は専業主婦です。
私は結婚して現在外国に住んでいます。
夫は現地人です。
私は、外国に関する勉強や経験もなく、Aさんという女性の方を介して知り合いました。
このAさんから絶縁され、忘れてしまいたいのに、考えてしまって、どう心の整理をつけたらいいのかアドバイスいただきたいです。
Aさんは、語学留学(ヨーロッパ二カ所に一年ずつ)経験があり、語学習得が早く、綺麗な女性でした。
語学留学経験から、一緒に外国人交流パーティーに誘われて参加したことで夫と知り合いました。
私は夫が付き合ったのも初めての人で、色々と経験豊富な彼女にアドバイスをもらっていました。
それがきっかけで彼女とも仲良くなり、結婚してからもうちに旅行がてら来てくれる人でした。
彼女のことを頼りにしていたし、大好きだったのですが、ひとつだけ。
彼女はとても理想の高い人でした。
語学習得が早いのも、自分が綺麗なのも、努力したからだということで、それはすごいことだと思います。
しかし私は語学の習得もおそく、太っていました。
彼女との習得ペースの差に焦ってアドバイスをもらうもうまくいかず(現地に友達を作れというこよでしたが、言語があまりにも不十分で会話できず)、あせっていました。
彼女は他にもあなたの夫は良い人だけど、気遣いができないし問題だ。
住んでいる家があまりにも古くてボロボロだ。
と、自分の外国の友達と比べて来て、当時は真剣に「心配していってくれている」と思い、夫に相談したり、自分で出来るとことはリフォームしたりとしてました。
しかしいきなり全部が解決するわけもなく、彼女は自宅仕事だったので、よく電話していて、距離感を誤ったのかもしれませんが段々と愚痴になっていったようで「あなたの愚痴が苦痛だ」といわれました。それはとりあえず謝罪しました。すると「あなたの頑張るは信用できない。
アドバイスしたけど、あなたは何も実行せずに愚痴ばかり言っている」といわれ、私は、それもそうかと思い、彼女にしばらく連絡をしないでおくと提案しました。何かしら結果がでなければ、私自身も安定しないし、別に彼女の嫌がることをしたいわけではなかったからです。
彼女はその提案を受けてくれたのですがそのときのメールに
「もっと歯を食いしばって頑張りなよ。私はなんでも一人でやらなければならなかった。正直あなたがなんで外国にいったのか分からない。」とありました。
これには腹が立ちました。
彼女のことはすごいと思います。
でも、自分は語学留学できたわけではない。言い訳かもしれないけど、自分は毎日学校に行っているわけではなく、義両親や旦那さんと生活していて立場も異なる。何より外国に住む選択は私なりに真剣に選んだことで、なぜあなたに評価されねばならないのかと。
その旨を伝え、それでも大事な友人であることに変わりはないので、しばらく距離を置くが友達のままでいてほしいと伝えました。
彼女も私の事は友達だと思っている。と返信をもらい連絡を控えた三日後、「よく考えたけど、あなたはただ肯定されたかっただけだと思う。もうあなたの人生に関わるのは辞める」と連絡がきました。
まぁ、相手が嫌がっているのに無理に付き合っていくことはできないと思い、受け入れました。
しかし、あとから「ずっと友達」だ言っていたのにたった3日で縁をきられたことに、今までもらった言葉が全部薄っぺらに思え、なぜそこまで言われければいけなかったのかと憤りを感じました。
そんな彼女が結婚するときき、(SNSで夫や友人とまだつながっているため)「人の旦那さんに散々ケチをつけてさぞかし完璧な人を選んだんだろうなぁ」とか、はっきり言って、すぐ離婚するわ!!とか思っている自分にも疲れます。
長々と申し訳ありません。
気にしないことが一番だと分かってはいるのですが、どうしてもふと思い浮かんでしまいます。
なにかアドバイスがあれば、よろしくお願いします。
A. 回答
腹が立ってしまい、怒りが収まらない状態のようですね…
確かにAさんの態度はあまり良いものではありませんね。アドラーは他人が自分をどう思うのかは他人の課題なので、自分が介入できることではないとしています。
だから気にするなというと難しいかもしれませんが、Aさんも自分に自信が無かったのかもしれませんね。
本当に親切心からあなたにアドバイスをしていたのなら、わざわざ否定的なことなんて言わなかったと思います。
その人は、あなたに世話を焼いて自分がいないとあなたは成り立たないんだと、あなたに刷り込んでいた可能性が考えられます。
世話焼きで親切な人の心理として、本当に親切な人もいればこうして他人に否定的な言葉を浴びせながらも親切に見せて自分の価値を高めようとしていることもあるのです。
アドラーの考え方でいうと、健全に自分を高める為に勉強したり働いて努力するというよりも、不健全に安易な方法で自分を高めて劣等感を穴埋めしようとしているとも言えます。
Aさんに限らず、他人の意見なんて基本的には思い付きであり、どんな背景からモノを言っているのか分からないものがほとんどですので、あまり真に受けないようにしないと振り回されてしまいます。
アドラーは承認欲求を強く持ち過ぎて、良く思われたい、良く見られたいという思いを持って自分の生き方を変えてしまうことは満たされることのない他人の人生を生きることになると警鐘を鳴らしています。
なので、その人から絶交されたのは今まで振り回されていたけれど、「どうせロクでもない人はだったのだから早く縁が切れて良かった!」と捉えることもできます。
裏切りを絶望的に捉える人が多いのですが、裏切られるということはあなたが良い人だと信じていた人が実は悪い人であったと判明することでもあります。
その人と一緒に過ごした時間を浪費していたことに残念な気持ちになったりすることもあると思いますが、早く縁が切れて解放されたとも捉えることもできます。