アドラー心理学サロンです。
メールにてご相談頂いた内容を事例として質問と回答のセットでご掲載致します。
今回のご相談は、自分に自信が持てず、他人の目を気にしては他人からどう思われているのか疑心暗鬼になってしまい辛いとのお悩みです。
アドラーの観点から、どのように自分と他人、集団と個人を区別するべきなのか、自分とどう向き合うべきなのかをご提案させて頂きました。
個人情報に関しましては、一部ぼかします。
あなたの悩みの解決に、本記事が役立ちましたら望外の喜びです。
Q1. ご相談
・年齢:20前半
・性別:女性
・職業:大学生
・今度どうありたいのか
周りの人たちの顔色を伺うことをやめたい。
集団に適応できるようになりたい。
自信を持ちたい。
・相談内容
自分に自信を持てず、会話をするときからすれ違うときまで逐一周囲の人の顔色を伺ってびくびくしながら過ごしています。1対1で会話をしていても、グループで会話をしていても「あまり楽しそうじゃないな」「つまらなそうな顔してるな」「コミュ障って思われているかな」など考えてしまいます。
自信がないからか、常に他人と自分を比較してできていないこと(うまく会話を盛り上げられないなど)に引け目を感じて萎縮してしまいます。
集団に適応するのも苦手な方だと思います。なかなか自分が所属する集団を、「自分がいてもいい場所」であるように思えず「自分がここにいていいのだろうか」「ここにいて変に思われないだろうか」など考えてしまい落ち着きません。
毎日生きずらいです。
そんな自分を変えたいです。
・問題だと思うこと
自分に過度に自信がないこと(友人などに驚かれるほどです)
他人と比較する癖があること
他人の顔色ばかり気にしていること
A. 回答
アドラー心理学サロンです。
他人からどう思われるのかが気になってしまい、自分を出せないとお悩みの方は少なくありません。
もちろん、組織や集団の中においては、言っていいこと、やってはいけないことがあり、マナーを守る必要はあります。
しかし、そのマナー自体があなたにとって納得できないものであれば、そっとそのグループから離れてみた方が良いと思います。
特に女性社会は人の目を気にして、他人からどう思われるのかを基軸に回っているところがあります。
アドラーは、自分らしく生きられず他人の顔色ばかり窺っていては、自分の人生が他人の人生に変わってしまうと警鐘を鳴らしておりました。
あなたにとって合う人合わない人が、それぞれどんな人たちなのかを区別しておき、嫌いな人と同調しなけらばならない環境からは離れるようにしましょう。
最初は怖いかもしれませんが、もう大学生になられているとのことなので同じ人たちとばかり関わる必要もありません。
自分に合うであろう人たちのいそうな場所に自ら出向いて行き、合う場所や人たちに会ってみるようにすれば気持ちが切り替わるかもしれません。
他人とあなたは全く別の人格であり、別の過去を持っています。他人の芝生は青いと言いますが、自分の家から見た他人の芝生は遠目なのでとても綺麗に見えます。しかし、実際にその人の芝生に立ってみると遠くからでは見えなかった雑草やゴミなどが散らばっているのが見えてくるはずです。
この世の中には、完璧なものなんて何一つ存在しません。良いか悪いか、白か黒かで完璧に区別できるようなことはありませんので、白や黒も含めてそのグラデーションを楽しむしかないのです。
他人なんて基本的に羨ましがれば全てが実際以上によく見えるものです。あなたにも必ず長所があり、その長所が誰かから羨ましがられているはずです。
他人の目は非常にいい加減なその人自身の主観によって作り出されたものであり、それが日本だとみんなで同じ価値観を持って結束しようとする傾向があるので、みんなで良しとしたものが真理のように見えているだけです。
あなたはあなたの価値観を大切にして良いのです。アドラーは、人はそれぞれが主観で作り出した独自の世界に住んでおり、それは共有することなんてできないとしております。
みんなで決めた価値観と、個人の価値観が日本社会は特に女性社会では正解とされてしまいがちですが、「みんな」と「わたし」が区別できるようになれば気持ちがグッと楽になると思います。
自分は自分で良いのだ!という確信を得る為にも、一旦は無用な人間関係からは離れてみて、自分を見つめ直してみましょう。