アドラー心理学サロンです。
あなたも一度や二度は、他人の勘違いに頭を悩ませたり、もどかしさや不快感を経験したことがあるのではありませんか?
親や友達、職場の同僚など、近しい人から誤解を受けたり、トンチンカンな理解をしている人に、正確な理解をさせようとして頭を悩ませたことのある人は少なくないはずです。
本記事では、そんな他人の勘違いに振り回されたことのあるあなたに向けて、勘違いしている人との上手な関わり方、自分の心を乱さないようにするノウハウをご紹介させて頂きます。
大前提として、勘違いしている人に、無理して物事を分からせようとしてはいけません。
勘違いしている人は、その勘違いの世界で生きています。
アドラーは課題の分離の考え方を提唱しており、「他人が自分をどう思うのかは他人の課題であり、自分の課題では無いので介入すべきではない」としています。
しかし、他人の課題だとは理屈で理解できても、他人から誤解を受けていたりすれば不利益を被る可能性も高まるのでなかなか放っておけませんよね?笑
そんな時には、軽く諭しても誤解が解けそうにもない、もしくは誤解が悪化して固定化されてしまう可能性があるのなら、とりあえずはそのままに放っておきましょう。
勘違いしている人に付き合っていては、ただ、ひたすらにあなたが消耗するだけです。
アドラーは、次のような言葉を残しております。
「人は誰しも、客観的な世界に住んでいるのではなく、自ら意味づけをほどこした主観的な世界に住んでいます。」
つまり、この世に客観的な事実なんて存在せず、人はその人の知ること、経験できることしか理解することができないのです。
アドラーの言う「意味づけ」とは、自分が与えた「これはこういうこと!」というその人独自の捉え方のことです。
こうした「意味づけ」がいくつも積み重なって、その人の捉えている世界は構成されています。
他人と、同じ世界を見ることなんてそもそも不可能なのです。
「それでも、どう考えても間違った理解なんて放っておけないよ!」と思われる方もいることでしょう。
客観的な事実があるようでいて、それはあなたの主観の範囲での事実でしかありません。
もちろん、みんなで何かをする集団行動では、できるだけ同じ認識を持つようにしたりすることが必要なこともあります。
ただ、ここで注意が必要なのは、みんなが言っているからってそれが正しいとは限らないことです。
日本人は特に集団での和を乱さないようにする傾向があるので、多数派が常に正解とされがちですが、そんな狭い世界の中での正解が絶対的な正解とされる時点で論理が崩壊していますし、倫理的にも筋が通りません。
基本的に人と人は分かり合えないものだから仕方ないのだと割り切れないと、無意味にあなたが消耗してしまいます。
あなたの考え、相手の勘違い、どちらが正しいのかなんて、誰にも分かりません。
そんなことにこだわっても、消耗するだけです。
勘違いしている人を理解させようとして、自分の時間を使ってその人に尽くしてばかりいたら、自分の人生が生きられません。
もちろん勘違いが許されないこともありますが、その勘違いしている人をどう扱うのかを決めるのはその責任者の役割であり、あなたの役割ではありません。
勘違いしている人は放っておいて、自分のことに集中しましょう。