ポジティブ心理学サロン(アドラー心理学サロン)

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本当に辛い時は何をするべきなのか?

アドラー心理学サロンです。


今回は、人が人生で一番苦しむ時はどんな時なのか、消えて無くなりたい程に辛い時にはどのように身を持ち直すべきなのかについて解説させて頂きます。


人はどういう時に最も苦しみ、辛い思いをするのか?


多くの人達は、人が苦しむ時はいわゆる仕事や勉強などで追い込まれていたり、誰かからパワハラやセクハラ、いじめなどの嫌がらせを受けたりして他人から自分の存在を否定された時などを思い浮かべます。


しかし、実は苦しいことに変わりはないのですが、違うのです。


人が最も苦しむ時は、忙しくて追い込まれていたり、他人から自分を否定されたりした時ではなくて、自分の自分に対する自己評価が極端に低くなっている時なのです。


つまり、あなたが最ももがき苦しむ時は、自分自身で自分の存在価値を疑うような状況に追い込まれた時なのです。


周囲の人達からの非難は、自分で自分の存在価値を疑い始める一つのきっかけに過ぎないのです。


自分の存在価値を疑い始めると、人は途端に臆病になってしまい、行動することができなくなってしまいます。


最低限の自己肯定感が無いと、人は生きる活力を保てないのです。


自分の存在価値を疑い始める大きな原因となってしまうのは、やはりアドラー心理学でもたびたび言及している他人との比較の中で生じる劣等感です。


周囲の人達と比較して、自分にできないこと、不足したことが見つかって、それが積み重なると、自分の劣等感を増大させてしまう大きな原因となります。


もっと頑張らないと、もっとできるようにならないとと重くのしかかる焦燥感や、周囲の人達からの期待に応えられなかった時に自分に突き刺さる冷たい視点によって生じる無力感。


こうした感覚はあなたの自己肯定感を容赦なく削ぎ落としていきます。


苦しい時に、あなたに忘れないで頂きたいことがあります。


それは、どんな人達にも苦しい時があり、自分には何の価値も無いのではないかと自分を疑うタイミングというのは必ずあったということです。


どんな時も、今の自分にできることをひたむきにこなしていくことで、必ず乗り切ることができるということは忘れないで頂きたいのです。


他人との比較をやめて、周囲の人達からの期待や評価を気にしないようにしましょう。


なかなか難しいかもしれませんが、実際のところ他人と比較しても良いことはありません。


人は他人を完璧に理解することは到底できず、一部の目立つ特徴しか目に映りません。


多くの人達は、他人からどう見られているのかを気にして、できる自分を演習しようとします。


自己肯定感が高いか低いかに限らず、基本的に人間は「隣の芝生を青い」と誤認してしまいます。


自分の芝生は距離が近いからこそ、落ちているゴミや整備されていないところなどの欠点がはっきりと見えますが、遠くにあって見えにくい隣の芝生はとても綺麗に見えてしまうのです。


表面的に見える他人の長所といった輝かしいところにばかり注目してしまうと、自分のことを必要以上に卑下するようになってしまいます。


辛い時には、自分よりできる他人や、理想の自分を目標とするのではなく、「過去の自分」と「今の自分」を比較するようにしましょう。


「昨日の自分よりも、今日の自分は一歩でも多く前進できたのだろうか?」


「今日は何歩進めたのかな?」


このように、今の自分を肯定してあげられるような方法で自分の成長を見守ってあげましょう。


他人や理想の自分よりも、今の自分が上にいるのか下にいるのかなんて、考える必要がありません。


本質的には、人間に上下関係はありませんし、人の存在価値に客観的な基準なんて無いのです。


自分で勝手に作り出した評価基準で自分に痛めつけて自己肯定感を失い、行動できなくするのでは負のループです。


今の自分、自分にあるものに感謝して、より良い状態を実現できるようにしましょう。