アドラー心理学サロンです。
メールにてご相談頂いた内容を事例として質問と回答のセットでご紹介致します。
個人情報に関しましては、一部にぼかしを入れております。
今回のご相談は、本当にやりたいことをしたいが、看護学校に通っていてどうすればいいのか分からないとのお悩みです。
アドラー心理学の観点をベースとして、自分のやりたいことの見つける自分探しのやり方、今やっていることを投げ出してしまうことについての問題点などを解説させて頂きました。
あなたの悩みの解決にも、本記事が少しでも役立つことができましたら幸いです。
Q1. ご相談
年齢・・・19歳
性別・・・女
職業・・・看護学生
今後どうありたいか
周りの目など気にせず自分のしたいことして生きていきたい
相談内容
中学生の時に自分の意見を発することが出来ない環境にずっと居らざる得ないことが3年間続きました。その3年間は、思い出したくないくらいのもので、当時は布団の中で泣いて、不眠になり、人と話すのが怖くなりました。
それから高校生になって、新たに生きていこうとしましたが、人と接することに怯えて、また同じことの繰り返しになってしまいました。
仲の良い人とでも話す時にこれ言って関係悪くならないか、気分を害さないかばかり気にして、まず相手の意見を第1優先にしてました。
今もそうです。何でもない他人の大きな物音にびっくりして怯え、言葉で制圧されても何も出来ずに心の中で棘が生え叫ぶ毎日です。
私は、私のことを知らない地で生きていきたい。これが理想です。しかし学校を辞める訳にも行かず、突破口が見つかりません。
伸び伸び生きたい
どうしたら、変われるのでしょうか・・・
本当にしたいことをしたい。だけど、将来を考え看護師という資格を取らないといけない。今の環境から違うところに行けないのは、経済面が1番大きな理由です。お母さんに勧められました。母子家庭で育った私がお金に困らないためにという。
仮に今退学したとしても、3年間の中のもう半分になろうとしてます。あと半分頑張ったら将来もう困らない安心。ここで辞めたら将来すごく後悔するんじゃないか。
でも、人生1度きり。やりたいことしたい自由になりたい、という気持ちが混じってます。
問題だと思う点
周りを気にしすぎるところ。
自分のために生きていないところ。
理性を優先しているところ。
A1. 回答
あなたのやりたいことが明確に定まっており、今すぐにでも始めたいということでしたら退学してでも始めましょう!と言いたいところですが、結論から申しますと卒業してから別の土地に移るなり、した方が良いと思います。
退学しても自分探しが続くくらいなら、退学しないで看護の世界で一定のレベルくらいまで働けるようになってからの方が良いと思われます。
一定のレベルというのは、看護の仕事である程度どこに行ってもやっていけるくらいです。
自分らしく、自分のやりたいことをやるのはそれからでも遅くないと思います。
あなたがまだ進学前であったり、学校に入学まもない頃合いであったのなら、確かに話は別だったと思います。
ただ、一度決めたことはある程度までやり通せるならやり通してから次のことに移った方が良いです。
何をやっても中途半端にしかならなくなる危険性があります。
どうしても精神的に限界で、看護の仕事をやると考えるだけで吐き気がしてどうにもならないのならもちろん退学するべきですが、そうでないのなら卒業してから考えても良いと思いますよ。
看護師の資格を取られるのなら、取り敢えず資格だけでも取っておくなど、何らかの成果を出しておくと別のことをやる時にも心持ちも、出会う人からの評価も断然違います。
アドラー心理学では過度な承認欲求を持つことを否定しておりますが、仕事となると好印象を持たせるように取り計らうことも一部は必要となります。
自分のやりたいこと、進みたい方向性が定まっていないのなら、むやみに今やっていることを放棄するのは危険です。
そうやって投げ出して永遠に自分探しをしている人は世の中にはごまんとおりますが、漠然とした考えで突飛な行動を起こして良い結果になることはあまりないでしょう。
自分探しが楽しくて、自分探しこそ人生だと思うのならそれはそれで良いとは思いますし、人生はある意味そうした側面もあります。
ただ、満たされない気持ちのまま漠然と自分探しを長期間してしまうくらいなら、一度決めたことをやりながら別のことをやれる範囲でやってみたりして、決着を付けてから次のことを本格的に始めた方が良いとは思います。
ただ、あなたがどうしたいのか次第です。
正解はありませんので、あなたの中で本当はどうしたいのか?、「他人や環境が~だから」とは考えず、「自分が求める人生を送るのに自分はどうするのか?」という視点でこれから行動していけるのなら何をしても良いと思いますよ。