アドラー心理学サロンです。
メールにてご相談頂いた内容を、お悩み事例として質問と回答のセットでご紹介致します。
個人情報に関しましては、一部にぼかしを入れて細心の注意を払っています。
今回のご相談は、長年のネガティブな性格によって生きる気力を失ってしまい、自分はもう変わることができないと絶望してしまい、どうすればいいのか分からないとのお悩みです。
アドラー心理学の観点から、自分を変えて幸せを掴み取りに行く考え方をご提案させて頂きました。
あなたの悩みの解決にも、本記事が少しでも役立てましたら幸甚です。
Q1. ご相談
性別は男性、高校生の3年です。
自分は幼い頃からの性格でとてもネガティブ、三日坊主、自尊心が無く、劣等感ばかりに囚われ、常に人の目を気にし、過去にあった出来事にいつまでもしがみつき…
アドラー心理学サロンの手引きを読ませていただいて、「課題の分離」「承認欲求の否定」「劣等感の扱い方」この3つが全く持ってできていなかったと感じることも多々ありました。
今までの人生をただ何も無くふわふわと浮いて生きているようなものなんです。
ここまでわかるなら治せるはずなんですが、自分は恥ずかしながら、ずっと自分を甘んじてきて、何もしてきませんでした。
自分は色々なものに責任を押し付け、自分は変わらないまま、この歳まで生きていかたんだと思います。
自分は上に書いた性格を治す、もしくは改善の仕方が分からないのです。
アドラー心理学さんのブログを見れば何かわかるのかも知れません。
ですが、今の自分は「もう変わらない」と諦めの気持ちで満たされて、今この状況も、何かに責任を押し付けているような、自分でも分からない状況です。
助けてください…。
今の自分は「消え去りたい」と「なぜこんな世界で生きてるのか疑問」と「生きる意味」…この考えが頭から離れず、泣くことしか出来ません。
これも甘えなのでしょうか、逃げなのでしょうか。
もう自分でも何が何だか分からないんです。
A1. 回答
「自分は一生変わらない」なんてことはありません。
人生は、あなたの目的に沿って、あなたの意思に関係無く進んでいきます。
アドラー心理学は目的論の心理学と言われており、一種の根性論のように聞こえることもあるので耳が痛くなるかもしれませんが、今のあなたの状況についてアドラー心理学の観点から解説させて頂きます。
もちろん、私はあなたに関して全てを知っているわけではありませんので、お伺いした範囲での解説となります。
自分の昔からのネガティブな性格を変えることができないと思っているのは、本当は性格を変えてポジティブな性格になれても、積極的に行動して上手くいかないことに直面した時に耐えられるのか不安なのではありませんか?
要するに、アドラー心理学で考えると、これから先に前向きに努力しても報われない事態に陥り、絶望することに恐怖を感じていて、それを避けようとする目的を達成してしまっているように思えます。
ただ、あなたがどんなに苦しんでいようと、悲しんでいようと、人生は続いていきます。
ネガティブ思考のまま、不幸や災難ばかりを想像して何もしないでいても不幸なままです。
しかし、怖くても、辛くても、一歩でも行動に踏み出せば自分を取り巻く状況が好転する可能性が大いにありえますし、何もしないでいるよりは気持ちにゆとりも出てきます。
もちろん行動を起こすことによって、一層傷付くこともあると思いますが、明けない夜が無いのと同様に、どんな苦しみも永遠には続きません。
苦しみの無い人生なんてこの世に存在しませんし、人は苦しんだ分だけ強くなり、苦しみの分だけ強くなれます。
苦しみが分からないのに、その反対の概念である幸せが理解できるはずがありません。
諦める必要も、悲しむ必要もありません。
自分の行きたい場所、目指したい場所をどんなに些細なことでも構いませんので設定して下さい。
「英語だけは絶対に負けない」
「一通りの料理をできるようになる!」
「自分の好きな仕事をして、ストレス無く生きていきたい」
何でも結構です。
自分のやりたいこと、夢中になって無心になれることを探して、それをひたすらにこなしてみましょう。
人生は、先を見越して進むことはできず、今の自分が何をするのか?、つまり「今の連続体」によって後から形がつくものなのです。
後先のことは考えず、未来を不安視することもなく、過去も未来もない「今、この時」を自分の進みたい方向に向けて真剣に、丁寧に生きましょう。
辛い経験をしたあなただからこそ、幸せになれるのです。