アドラー心理学サロンです。
今回は不幸な境遇をどのように乗り超えていくべきなのかをご紹介させて頂きます。
まず初めに、不幸を嘆いたところで何にもなりません。
当たり前のように聞こえるかもしれませんが、世の中の多くの人達が忘れてしまっていることをお伝えします。
人は自分の現時点でやれることしかやれません。
「~が無いからできない」
「~だからできない」
そんなことは、すべて言い訳に過ぎないのです。
できない理由探しをしたり、自分がどれだけダメな人間なのかの理由を見つけ出そうとした時点で、あなたの負けです。
というよりも、そもそもあなたにはやる気が無いのです。
そうやってダメな自分、できない理由を探す行為は不健全な努力です。
人は誰しも、自分の存在を肯定しようとします。
それは、健全に自分を高める努力を行なって自分の本来の目的を達成しようとする「健全な努力」によるものと、他人や自分を騙して努力できない理由を見つけ出して「可哀想な私」を演じては特別扱いを求める「不健全な努力」があります。
不幸を嘆いてばかりで、努力をしようとしない人は「不健全な努力」をしているということになります。
この世界に何をするにしても、完璧な環境や条件が整えられることはありえないのです。刻一刻と状況だって移り変わりますし、世界は誰の為にも作られてはいないのです。
結局は、今の自分が持っているものに感謝するか、受け入れて、自分の望む方向に向けてやれることをやっていくしかありません。
世の中、良いも悪いもあなたがその物事や人に対して、どんな意味を与えるのか次第です。
辛い現実を突き付けられていたり、今まさに大変な思いをして苦しんでいる人もいることでしょう。
ただ、大なり小なり、人は苦労を抱えているものです。
あなたの生まれ育った環境や、今あなたが置かれている環境による影響はもちろんあります。
ただ、それは決定的な因果関係にはなりえません。
同じ「いじめ」や「貧困」といった経験をしても、同じ結果がもたらされることはないのです。
ある人は過去の「貧困」を乗り越える為に努力して「裕福」にもなれば、またある人はすねて「どうせ自分は貧乏なまま生きていくんだ…」と何もせずに「貧困」に苦しんだままの人もいます。
もちろん、それなりの生活を送るようになる人もいるでしょう。
過去には今のあなたの影響はあっても、原因にはなりえないのです。
今のあなたを規定するもの、それは今のあなたの目的なのです。
「目的論の心理学」、「未来志向の心理学」とも呼ばれるアドラー心理学らしい考え方となりますが、真理です。
とにかくやれることを「今、この時」に真剣に、丁寧にこなしていくことで、次のステップが見えてきます。
行動を起こさない限り、今の自分も、自分を取り巻く環境を変えることもできません。
あなたの望む幸せは、今あなたが何をどのようにやっているのかにかかっているのです。
嘆いている暇があるのであれば、少しでも今よりも自分の望む未来に繋がるであろうことに心身を捧げましょう。
あなたの未来が必ずしもあなたの望み通りになるのかどうかは、確かにお約束はできません。
良くある自己啓発本に書かれているような、あなたをただ啓発して気持ち良くしてあげるようなことは私は言いたくありませんので。
ただ、少なくとも今よりはあなたは幸せになれますし、やれることをやり切れば、大きな成功や幸せを得られることは間違いありません。