ポジティブ心理学サロン(アドラー心理学サロン)

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【閲覧注意】劣悪な家庭環境で育った過去を克服する考え方

アドラー心理学サロンです。


メールにてご相談頂いた内容を、お悩み事例として質問と回答のセットでご紹介致します。


個人情報に関しましては、一部にぼかしを入れて細心の注意を払っています。


今回のご相談は劣悪な家庭環境に育ち、親の愛情を感じないまま大人になってしまい今後の人生に絶望をしてしまっているとのお悩みです。


家庭環境から受ける影響は絶大なものであり、なかなか克服することは難しいものです。


親が何であろうと自分は幸せになってもいい。


自分は親に酷い扱いを受けていたけれど、自分の人生は自分のものであり、親は血の繋がった身近な他人だとして自分と親を割り切ることが重要です。


あなたの悩みの解決にも、本記事が少しでも役立てましたら幸甚です。


Q1. ご相談

はじめまして。前々から相談させて頂きたいと思い、ツイートを拝見しています。

アドラー心理学の存在を知り、考え方を変え、前よりも本当に、生きやすくなったと思います。


相談させて頂きたい内容は、両親への憎悪や自分のこれからに関してです。


私は両親が憎いです。時々好きになる時がありますが、思い出したように憎悪を感じます。どうしたら良いのでしょうか。


私が小学校低学年の時に母が離婚しました。私は三人姉妹で、それまで、実の父から暴力を奮われながら生活していました。


離婚後、母は彼氏を連れてくるようになりました。彼氏はだいたい20代~30代の独身の男で、母は良い人だと言いましたが、私たちの前では良い人とは言えませんでした。


反対する中、母に子供ができて再婚する事になりました。相手の人は再婚するなら私たち姉妹を元夫のところに渡すように諭していた人で、自分の子供が私たちに亡き者にされるではないかとも母に相談していた人でした。


その頃から姉は荒れはじめ、私に暴力を奮うようになり、祖母の家に高校に入学するまで引き取られる事になりした。私たちも父からいやらしいちょっかいをかけられ、反抗したら怒鳴られる、殴られる等、家庭でも学校でも精神的に落ち着いていたと言えません。


結局、私たち姉妹は皆がそれぞれ情緒不安定な大人に育ちました。新しく、両親の元に生まれた子供たちは三人。私たちが三人だから、いじめられないように三人生んで欲しいと父が母に言ったそうです。


その弟妹たちは、暴力を奮われることなく、着替えや風呂を覗かれたり、体を触られたりすることなく、習い事をさせて貰い、自己肯定感に溢れた明るい子に育っています。

 

弟妹たちのことは嫌いではありません。ですが、ふとした時に妬ましく、恨めしく思うのです。


また、私たち姉妹を何度も捨てようとした、ある時は見捨てた母が良い母親面をしている事にも腹が立ちます。

 

過去のことを訊ねると母は「被害妄想でしょ」「悪いように妄想して覚えてしまって。歪んでる」と答えます。その言葉を聞いていると、私は自分がおかしいのだろうかと思います。


数年前に、父に追い出されるように家を出た姉が亡くなりました。姉が亡くなる前に母は、私たち姉妹に元夫の借金の話をしていました。

 

姉の口座には亡くなる少し前にそれと同じくらいの金額が引き落とされていました。その口座にお金は殆ど残っていませんでした。

姉は精神的に荒れても、母を盲目的に慕っていました。


私には姉の死を親に愛されなかった、だけど愛されたかった子供が辿り着く結末のように思いました。

 

母はまるで良い母であったかのように、姉との生活を美化して人に語ります。「最愛の子を失くして、心を病んだけれど、それでも頑張る母親」を演じています。姉が亡くなり入ってきたお金は、弟妹たちの習い事に使うそうです。


私は時々、母を愛しく思います。自分は幸せな家族だったのかもしれないと思い、実家に戻ってしまいます。

 

弟妹たちへ向ける両親の無償の愛情を目の当たりにすると何処からか憎しみや怒りが沸いてくるのに。それを時々、制御できないのに。


私は、両親はもう過去の両親ではなく、良い両親になっているのだと思います。

 

しかし、私の心は納得できておらず、両親、そして弟妹たちを愛するべきか、憎むべきか、どちらが正解なのかわかりません。そして、私はどう自分を変えていくべきなのかわかりません。


私のような者は幸せになれないのではないかと思います。人を妬んで、いつか自分を制御できずに自滅していくのでしょう。

 

ニュースで事件を起こす人や、事件の被害に遭う人たちを見る度に姉を思い出し、この人たちも不運な人生を歩み、不幸を避ける術を持たなかったのだろうかと思います。


周りは親に愛されて育ち、困ったことがあれば親に救われる人たちばかりです。普通の人間に混ざろうと頑張っても、嫉妬してしまう、人の不幸を喜んでしまう性質は変えられないのです。自分を変えなくてはいけないのに、変えられないのです。


すぐにこの世を去りたくなり、人を信用できない、他人が愛されているのを見ると嫉妬してしまう。このような人間はこの先どうやって生きていけばいいのでしょうか。

 

両親や弟妹たちとどのように接していけばいいのでしょうか。


本当に長文で申し訳ありません。よろしければ、返信やアドバイスを頂ければ助かります。


A1. 回答

酷いご経験をされましたね…

結論から申しますと、あなたの中で形式上だけでも許してやりましょう。


取り敢えずは許してやっておくことは、相手の為ではなくて自分のこれからの幸せの為にという意味ですので、自分の為のものです。


私のブログ記事でも頻繁にご紹介させて頂いている考え方となりますが、人間は激しい感情が伴うような過去の出来事や、はっきりと決着が付いていない事ほど強く記憶に残してしまいます。


それならばいっそのこと「もういいや!」と思えるような状態を作り出すことが重要です。


過去に起きたことを私宛のメールに書いただけでも、スッキリした感覚を得たのではないでしょうか?


今度は自分の感情日記を付けてみましょう。


自分がいつ、どんな時に何を思い出して目の前のことに集中できなくなったのか、どんな気持ちになっていたのかを紙に書き出して日時と共に記録していくのです。


紙に書き出すことによって自分の悩みを客観視することができて、頭の中だけでモヤモヤとしていたことが可視化されることになるので、どういう時に辛い気持ちになっているのかを把握することさえできれば、そうなりそうな時、またはそうなった時の対策を取ることができます。


そもそも、辛い気持ちになるような場面を避けることもできるようになっていきます。


これを実践すれば、ほぼ間違いなくあなたは心の健康を取り戻せます。


少なくとも、今よりはかなり幸せに向かうことができます。


あなたは自分は幸せにはなれないとお思いのようですが、それは違いますよ。


同じ過去を持つ人が、同じ未来を辿るとは限りません。


家庭環境に恵まれなかった人が、同じように恵まれない家庭の中で子供を育てるのかというとそうでもなく、自分が経験したような辛いことは自分の子供には経験させたくないという思いから良い家庭環境を築かれる人もいます。


貧困家庭出身者が全員、貧困に喘ぐ人生を生きていくのかといえばそれをバネにして努力し、成功する人がいることと同じです。


結局のところ、思考は現実化しますので「自分は幸せにはなれない」と思っていれば幸せにはなれません。


人生は、あなたが持つ目的に沿って進んでいくのです。


あなたは一般家庭の人よりも不利な条件で人生をスタートさせなくてはならない節があるかもしれません。


あなたが家庭環境に恵まれなかったことは、確かにあなたの不幸の原因にはなりませんが影響はあります。


ただ、あなたは普通の人よりも強いのです。

だからこそこれまで生きて来られたのですから!


その強さは多くの人達が羨み、これから身に付けようとしているものです。


あなたにも強みはあるのです。


「終わらない夜は無い」ように「終わらない苦痛」はありません。


とにかくひたすらに余計なことは考えずに、自分が少しでも進みたい方向に向かえることを始めて、ひたすら没頭していましょう。


人は今の自分にできることしかできません。

できないことを考えたり、できない理由を探すよりも、とにかく「今できること」を先が見えなくても真剣にこなしましょう。

 


そうすれば、少しずつできることが増えたり、今やっていることが花開いていくことでしょう。


ご家族への接し方にも悩まれているようですが正解はありません。


あなたが辛いのなら縁を切るなり、無難に関係を保つようなお付き合いをしていくなり、自分に害が及ばない範囲を見極めましょう。


自分を犠牲にしてまで他人に尽くしてあげても、大抵の場合は共倒れか自分が潰れるだけです。