自然と人を自分の周りに集めて、誰からでも好かれる人気者はあなたの身近にもおりませんか?
人から好かれることにはそれぞれ理由があり、一概には言えませんが心理学的には特徴があるものです。
周囲の人達から受ける様々な感情(好意、尊敬、嫌悪、軽蔑)を心理学では対人魅力と呼びます。
対人魅力を決定づけるのは、近接性、身体的魅力、類似性、相補性、返報性といった要素があり、それぞれの要素の大きさによって人から好かれるのかどうかが決まってくるのです。
それぞれの要素について解説していきます。
・近接性
出身地が同じであったり、住んでいる場所が近いという縁によって親しくなれる性質です。
・身体的魅力
文字通り、イケメンであるか、美女であるのか、スタイルがいいのかなど、外見的な魅力によって好意を持ってもらえることです。
・類似性
自分と同じような意見や価値観を持っていたり、同じような経験をしたことがある人に好意を持つ性質のことです。
・相補性
自分に似た人に好意を持つことが人間は多いのですが、一方で自分には無いものを持っている人に好意を持つこともあります。相補性とは、お互いに足りない部分を補い合うことで人間関係を築くことができる性質のことです。
・返報性
返報性というのは、好意の返報性のことです。返報性の法則という言葉は有名なので、本記事をお読みの方にも一度は耳にしたことがある人もいるかもしれません。何かをもらったら返さないといけないように感じる性質を人は持っているもので、好意を寄せられると相手を好きになる傾向のことです。
近接性については相手に合わせることはさすがに難しいですが(笑)、身体的魅力は服装や美意識を高めて注意すればそれなりに誰でも高められますし、類似性や相補性も相手に寄り添う気持ちを持てば相手に好意を持ってもらうことは可能です。
上記の人から好かれる対人魅力の要素の中で、最も大切な要素は「返報性」となります。
その理由を詳しく解説していきますと、相手にお願いをして助けてもらうようにすると、返報性によって自分に好意を持ってもらえる確率が飛躍的に高まるからです。
人を助けると、助けた相手を好きになる現象が起こりやすいと心理学では考えられています。
「助ける」こと、つまり「他者貢献」には相手の為に自己犠牲を伴うということです。
人間は自分の行動と思考を一致させようとする「認知的不協和」と呼ばれる心理学的な性質も持っており、どうだっていいような、好意を抱いていない人であっても助けたことによって自分の行動と思考に矛盾を感じるようになります。
「なんであの人のことを自分は助けたのだろう?」と考え始めると、よっぽどのことが無い限り人は「きっとあの人のことが好きなんだろう」と考えるようになるのです。つまり、自分の行動に対して好きだからという理由づけをするようになるのです。
加えて、お願いをされるという頼られる状態に対しても、きっと自分に好意があるからなのだろうと感じることも多いので、「お願い」をすることは好意を持ってもらったり、関係を築く上で非常に効果的なのです。
思い切ってあなたも積極的に頼みごとをしてみましょう。
グッと心の距離感が縮まっていくこと間違いありません。