アドラー心理学サロンです。
会議や打ち合わせでは、活発に意見交換を交わし合って、有意義なものにしたいと思うことでしょう。
しかしながら、現実には自由で活発な意見交換にはならないことが圧倒的に多いのが実情です。
発言するのはいつも決まって同じ人ばかりだったり、静まりかえっていて誰も発言をしない二つのパターンに大別されることが多いようです。
新入社員や転職してきたばかりの人はもちろん、上司や先輩といった組織内での序列や社内政治の絡みもあるので、自由に会議で発言することが憚られてしまうことは決して少なくありません。
しがらみがあったりすると、どうしても会議で発言したくてもできず、会議が終わってから後出しジャンケンのように「やっぱり納得がいかない」だとか、「あの人の意見はおかしいと思う」などと陰で文句を言う人たちが必ず発生するものです。
多数派や力関係が上の人には逆らえなかったり、声が大きい人の意見が最もらしく聞こえてしまってそのまま決定されてしまうこともありますので、この辺りは組織内で根回しをしたりと、社内政治で乗り切るか社風や制度を変えなくてはいけません。
しかし、特にしがらみがある訳でもなく、なぜか直接、会議で発言をせずに後から陰口を叩くのが好きな人はいます。
会議で自分の意見を言わないで、陰で不満や持論を展開する人には下記の二つの大きな心理的な特徴があります。
・モチベーションが低い
仕事に対するモチベーションが低くて、自分が楽をできる方へ話を持っていこうとする傾向があります。
会議の場で発言してしまうと非難を受ける可能性があるので、陰で文句を言うしかないのです。
・保身的
本当は意欲的で発言したい気持ちはやまやまなのですが、反対されることや周囲にバカにされることなどへの不安が強くて発言できないタイプと言えます。
会議の後から陰口を言う人たちは、一見すると身勝手に思われがちですが自分の意見を聞いてもらいたい気持ちや自分を周りに認めさせたいといった承認欲求が強い面を持ち合わせています。
会議の席では、「あなたの話が聞きたいな!」と指名してあげるとスムーズに発言してくれる可能性が高くなります。
また、会議のルールとして意見を否定しないルールを設けて、妥当な意見を決める方針を打ち出してとにかく質よりも量を重視する方針で開催すると意見交換が活発化することでしょう。
大切なことは、会議で発言をしない人達を変えようとするよりも、会議のやり方を変えることです。
他人のあり方は、本人が決める他人の課題であって自分の課題ではありません。
変わってもらえることを願って、勝手に期待通りにならないと落胆するのは依存しているからに他なりません。
自分にできることは、会議で発言しない相手を変えようとするよりも、会議のやり方そのものを見直すことです。