アドラー心理学サロンです。
やる気のない部下や後輩に悩まされたことはありませんか?本記事では、やる気のない人にどうしたらやる気を持ってもらえるのかについて執筆させて頂きました。
あなたもこれまで、やる気のない後輩や部下と接した経験があるのではないでしょうか?
やる気のない人にやる気になってもらう為には多くの場合、褒めたり叱ったりという方法が取られます。
アドラー心理学の観点からすると、褒めたり叱ったりはせず、一個人として感謝の気持ちを伝えたり、やる気になれるように仕組みづくりをしてあげることが大切ですという答えになります。
アドラー心理学では、褒めたり叱ったりする賞罰教育を激しく否定しており、褒めることも叱ることも本人の意思を尊重せずに、相手を自分に依存させて都合良く扱うだけの方法であって、褒めたり叱ったりして承認欲求を満たすだけでは本当の意味でやる気になることはないという見解です。
褒められたいからとか、叱られたくないから頑張るようになってしまうと、無難なことしかしなくなってしまいますし、保身的でいて主体性がないので仕事でもパフォーマンスは最高にはなりません。
一個人として信頼関係を築いて、「助かっています、ありがとう」と感謝の言葉を伝えて、相手が自分の主体的な行動に対して貢献感を持てるようにしてあげると、目的が承認欲求を満たすことではなく世の中や会社、学校という中で貢献をすることで得られる「自己実現欲求」を満たすことになるのでお互いに「WINーWIN」になれるのです。
怒られなければいいとか、褒められることだけをしていれば十分だと思っている保身的で受け身な人にあなたもこれまで出会ったことがあるのではないでしょうか。
年功序列や終身雇用が根強くて、転職の流動性もまだまだ低い日本社会では、上下関係も厳しくて賞罰教育が一般化されているので、褒めもしなければ叱りもしないで人を育てることはなかなか難しく感じれらるかもしれません。
やる気のない人を個人として信頼して、感謝しながら育てるのは深い信頼関係が必要になってくるので、短期的に一緒に働く人など短い期間でしかお付き合いの無い人とはかなり難しいので、手っ取り早くやる気を持ってもらう必要がある場合には賞罰教育でも問題ありません。
基本的には褒めてあげた方が、本人が自分の能力に自信を持つことができるので、パフォーマンスを上げてもらいやすいです。
上司や部下に期待をかけたり、先輩が後輩に期待をかけると、期待に応えようとして成績を上げようとするピグマリオン効果という心理学の性質を働きかけることができますので、褒めるようにした方が叱るよりも効果的です。
アドラー心理学が推奨している「一個人としての信頼関係」や「貢献感」を持ってもらいたい関係性ならば、褒めたり叱ったりするよりもまずは信頼関係を築いて、しっかりと感謝の言葉を伝えてあげることです。
もちろん、状況によっては一切褒めずに叱らないというのは難しいですし、人間には必ず承認欲求はあるものです。バランスを取りながら過度に相手の承認欲求を刺激しないように、信頼関係が出来上がるまでは褒めたり叱ったりもしながらやった方が現実的であり、トラブルも避けられます。