アドラー心理学サロンです。
「他人がなかなか自分を認めてくれない」、「自分の在り方や考え方が、人に誤解されてしまう」といったお悩みをお持ちの方は大変多くいらっしゃり、アドラー心理学サロンにもこちらに関連したお悩み相談が多数寄せられます。
そこで、今回は人から理解してもらえないお悩みをお持ちの方を救う為に、アドラー心理学を材料にした考え方や振る舞い方をご説明します。
第一に、アドラー心理学では、明確に承認欲求を否定しています。
つまり、他人からの賞賛や理解は必ずしも必要は無いということになります。
他人からの理解が必要となる場面も確かに存在しますが、それは仕事でのプレゼンやプロジェクトでは共通認識を持って進める必要があるような限られたところとなります。
要するに、特定のテーマについて認識を合わせ、強調して行動をとる必要がある場合に大抵は限られます。
こうした限られた場面以外では、あまり人から理解してもらうことに固執する必要はないでしょう。
あまりにも他人からの理解を求めすぎると、「この人なら自分を理解してくれる」と期待してしまい、その通りにならなかった際に落胆してしまう「依存」状態になってしまう怖れがあります。
また、「承認欲求」が強く、人に自分のことを理解をしてもらうことと、承認してもらうことをごっちゃにしてしまうと、他人の期待通りに振る舞うようになってしまい、これを繰り返しているうちに他人の人生を生きることにもなりかねません。
アドラー心理学では、客観的な事実の存在を否定しており、全ては主観的な解釈であるとしています。
つまり、主観的であるゆえに、他者とは自分が捉えている世界を共有すること自体が不可能であり、できたとしてもその一部分のみとなります。
人は人を完全に理解することはない。
人が人を完全に理解することはありません。
心を開きあった関係である夫婦でさえも、夫婦喧嘩をしたり、離婚をすることもあるのです。
一緒に暮らしてもおらず、長年も連れ添って来た間柄ですらない赤の他人が、あなたのことを正確に、完璧に理解できるはずがありません。
そもそも、自分の本性ですら、人は中々理解していないものです。
他人にそんなことが分かるはずがないのです。
他人に「自分のことを理解してもらえる」といった考えは捨てて、他人の間違った解釈に基づく批判や意見は無視しましょう。
他人の意見や批判には、単なる誤解だけではなく嫉妬や僻み、あなたに対する好き嫌いの感情が混じっていることもあり、基本的には当てにならない移ろいやすいものなのです。
もちろん、一切の他人からの自分に対する意見や批判を無視する訳ではなく、時には耳を傾けて無視すべきか参考にすべきなのかを振り分けることも必要でしょう。
自分でも気付いていない自分の特有の癖や
傾向を知る絶好の機会にもなり得るからです。
ただ無定見に他人の話を鵜呑みにしたり、根拠薄弱な他人の意見は徹底して排除してしまい、振り回されないように注意しましょう。