アドラー心理学サロンです。
「嫌なことがあると不機嫌になってしまい、周りの人に八つ当たりしてしまう…」や、
「嫌なことがあると、仕事や家事に集中できない」といったご相談はよく寄せられます。
今回は、自分の機嫌をとる方法について、アドラーの考え方を基に解説いたします。
不機嫌は惰性であり、上機嫌は意思です。
これは、フランスの哲学者アランも同様の考え方を提唱しております。
自分の機嫌を取ることは、マナーの一つとも言えます。
機嫌が悪くなる原因は、悩みごとから生じます。
不機嫌になり、他人に当たってしまったり、仕事や家事をおろそかにしてしまっては、余計な問題を起こしてしまい、悩みを増長させてしまう危険性があります。
不機嫌な態度を取ってしまう目的を考えてしましょう。
目的論の心理学と呼ばれるアドラー心理学では、感情には何らかの目的があるとしています。
例えば、怒ることには、相手を自分の思い通りに支配したいという目的があります。
不機嫌になる目的には、不遇で恵まれないわたしに気を使い、優しくして欲しいという思いがあり、他人を自分の都合の良いように支配しようとしている、または支配とまでいかなくても、自分の期待している何らかの操作を目的としております。
不機嫌でいるのは周りの人達へ「依存心」や「支配欲」があるのかもしれません。
つまり、不機嫌でいることは、他人への甘えになりかねません。
他人にはあなたに何があって、どんな気持ちでいるのか何て関係ないのです。
人間なので、いつも同じ精神状態でいることは難しいことでしょう、しかし他人に対して不機嫌な態度を取ることは控えましょう。
アドラーは、課題の分離を提唱しております。
課題の分離とは、他人があなたをどう思うのか判断するのは、他人の課題でありあなたは介入することができないという考えです。
他人に対して不機嫌になるということは、自分と他人の課題を区別することができないということになります。
この状態では、あなたは自分のことを自分である決定することができないことにもつながってしまいます。
自分の為にも、不機嫌は意志の力で制御するようにしましょう。
その為にも、普段から心の棚卸しを心がけ、あなたが悩んでいることは何か、それについてはどうすれば対処できるのかを、その時に湧き上がる感情自体の目的を分析して、その目的に対する対処策を冷静に講じておきましょう。