アドラー心理学サロンです。
「言葉には言霊があるから、普段使う言葉には気を付けましょう」
こうした話しを、あなたもどこかで聞いたことがあるのではないでしょうか?
実はこのお話は本当です(笑)
といっても、スピリチュアルな話ではなく心理学的に実証されているのです。
心理学では、認知的不協和という性質が人間には備わっているとしています。
認知的不協和とは、自分の認知と自分の行動を合わせようとする性質を表しており、ポジティブな言葉を話すのか、ネガティブな言葉を話すのかによって、認知がどちらかに傾きます。
つまり、自分の言ったことと、自分の行動を人間は一致させようとするので、言葉には言霊があるとも言えるのです。
古代日本では、この不思議な力を言霊と呼び、言葉に宿っていると信じられていました。自分の発した、言葉どおりの結果を現す力があるとされていたのです。
先人たちは、経験を通してこの心理学の法則を体得していたとも言えます。古くからの言い伝えや法則が、現代において科学的に正しいとされることがある代表例の一つですね。
これなら、なんだか占いのような、宗教のような感じがしてモヤモヤしていた思いが無くなり、使う言葉の大切さがあなたにも納得できるのではないでしょうか?
アドラーは「何が与えられるかではない、与えられたものをどう扱うのかが大切なのだ」という言葉を残しており、どういう言葉を使うのかで、アドラーの言う「意味づけ」という世の中の捉え方もポジティブにもネガティブにも変わるのです!
リフレーミング〜前向きになれる言葉を使う〜
否定語を肯定語に変える心理学手法をご紹介します。
使う言葉によって認知も変わりますので、できるだけ「否定語」は使わず「肯定語」を使うように心がけましょう。
ここで、具体例を挙げてみます。
会社で上司が部下に企画書を今週までに仕上げるように指示を出す必要があるとします。
こんな時に、「遅れずに提出してくれ」と言うのと、「しっかり頼むよ」と伝えるのでは、前者が否定語であり、後者が肯定語となります。
失敗やミスを連想させるような言葉を否定語と呼び、成功や普段通りをイメージさせる言葉を肯定語と呼びます。
否定語ばかり使っていると、必要以上に不安や恐怖、注意が喚起されてしまい、前向きに思考することができなくなってしまいます。
しかし、人間はどうしても時に否定語を意図せず口にしてしまうことがあります。
そんな時には、リフレーミングという心理学的なテクニックを用いて、否定語を肯定語に変換することができます。
心理学的なテクニックと聞くと難しそうなイメージがあるかもしれませんが、普段使いがちな否定語を思い浮かべて、肯定語に頭の中や紙に書き出しながら整理することで簡単に行える手軽な方法でリフレーミングができます。
下記のような置き換えはいかがでしょう?
「間違えないでね」→「頑張ってね」
「気を付けます」→「ありがとうございます」
上記のように、リフレーミングを用いて、日々の生活の中で発してしまいがちな否定語を、肯定語に置き換えていきましょう!
言葉には心の状態が表れていることが多く、否定語はあなたの自信を失わせ、肯定語はあなたの自信を高めます。
ポジティブな肯定語は、周りの人達にかけるとその人たちまで前向きになれます。それだけでなく、実は他人にかけた肯定語によって、あなた自身も前向きになれるのです。
それは、あなたが普段意識していない潜在意識の働きによる効果です。
アドラー心理学では、人間の精神を意識と無意識に分別せずに「全体としてのわたし」として扱います。
アドラー心理学サロンなのに、潜在意識を語るのはおかしいと思われてしまうかもしれませんが、ポジティブな言葉を使うことによって潜在的に前向きになれるとする心理学の研究結果があり、潜在意識と呼ばれるような性質の存在はアドラーも否定はしておりません。
今回は、皆さんのお力になれると思い、敢えて一般の心理学手法もご紹介させて頂きました。
一人でも多くの人がこの記事を読んで、前向きな人生を生きられるようになれましたら望外の喜びです。