アドラー心理学サロンです。
人は今持っているものを失うことを、これから得られるものを失うことより怖れます。
心理学的に人間は、将来的な価値を現在の価値よりも常に低く見積もってしまうものです。
しかし、あなたの本当に求めるものは、過去や現在ではなく未来にあります。
もちろん、今あなたが持っているものの中で、他には決して変えることのできないかけがえのないものもあると思います。
それだけ大切なものであれば、手放さないようにすることはとても大切なことです。
だからといって、「今」に執着し過ぎてしまうのは考えものです。
失ったものより、これから手にするものに目を向けましょう。
失ったもの、失いそうなものはそもそも、あなたにとってそんなに大切なものでしたか?
失いそう、または失ったから価値を感じているだけかもしれません。
人は失って初めて、価値が分かると巷では言われることがありますが、それは失った喪失感がそう思わせているのです。
自分にとって、何が1番大切なのかをしっかりと自分との向き合って理解しておきましょう。
本当に大切なものを見極めるようにしないと、大切なものを見失ってしまいます。
未来に目を向けられないと、人間の本能的な欲求である今よりも良い状態でありたいという「優越性の追求」は満たされません。
アドラーは、この「優越性の追求」は人間が必ず持っている欲求であり、つまり人は常に未来に向かえないと幸福にはなれないという考え方にもなります。
これから得られるであろう成長や利益に向けて卑屈になって妥協したり、今に執着して前を向かなくなってしまうのはもったいないことです。
時には、今持っているものを捨てて、自分の希望に向かって行動を起こすことは、あなた自身の人生を豊かなものにしてくれます。
あなたは過去にも未来にも生きられません。
あなただけではなく、人は今しか生きられないのです。
今この時、あなたが自分の望む方向に進むのにあたり何ができるのか、今持っているものの中で何を手放すことができるのか。
未来に向けた行動は常に痛みを伴いますが、世の中はトレードオフであり、いいとこ取りがいつでもできるわけではありません。
今の「痛み」を将来の希望の為にワクワクしながら楽しみ、今を全力で生きましょう。
失うものもあれば、必ず得られるものもあります。