アドラー心理学サロンです。
メールにてご相談頂いた内容を事例として質問と回答のセットでご紹介致します。
個人情報に関しましては、一部にぼかしを入れております。
今回のご相談は、家族の反対を押し切って夢を追いかけた後、未だに辛い言葉を浴びせられ続けており、家族との今後の距離も保ち方が分からなくなってしまったとのお悩みです。
アドラー心理学の観点から、家族との距離の保ち方を、今後どのように家族と関係を保ちたいのか、どう生きていきたいのかを含めてどう考えるべきなのかをご提案させて頂きました。
あなたの悩みの解決にも、本記事が少しでも役立つことができましたら幸いです。
Q1. ご相談
お忙しい中失礼致します。私は現在東京で芸能事務所の練習生をする為の準備をしております。
練習生になるまでには一人で韓国に行きひたすら練習を続け沢山オーディションを受けてきました。
しかし韓国に行く時私は大学を卒業する時で就職をしなかった為、両親や兄弟から辛い言葉を何度も浴びました。
韓国での目標を達成して日本に帰国した後も変わらず辛い言葉を浴びせっかく夢に向かって進んでいるのにも関わらず不安で眠れない日々になってしまいました。
私は家族との距離感をどうしたらいいのか分からず困惑しております。
今後どのように家族と接していけばいいと思いますか?宜しくお願い致します。
A1. 回答
家族の反対を押し切ってまで、自分の目指す夢の為に韓国へと渡り努力されてきたのです。
家族からどんな言葉を浴びせられようと関係ありません。
よほど、あなたが後ろたい思いをするような、「自分の過ち」があるのなら話は別ですが、基本的には家族は特別な存在ではあっても身近な他人でしかありません。
家族の意向を無視して自分らしい人生を優先することはいけないことではありませんし、むしろ本当の意味での自立には必要なことです。
無闇に考え方が違うから、分かり合えないからと相手との関係を切り捨てるようなことは避けるべきですが、心理学者アドラーの課題の分離で考えると他人が自分をどう思うのかは相手の課題であって自分の課題ではありません。
家族であっても他人ですので、あなたができることは、自分の思いを理解してもらおうと話し合ったり、努力を認めてもらおうとすることくらいです。
最終的にあなたをどう思うのかは家族の課題となりますので、割と切らないと自分の人生の課題に加えて他人の課題を背負いこむ息苦しい人生を送ることにしまいます。
また、認めてもらおうとし過ぎることにも注意が必要です。
アドラーは承認欲求を強く持ち過ぎれば、自分らしさよりも他人が自分をどう思うのかを優先してしまい、他人の都合に合わせて生きるようになって永遠に満たされない人生を送ることになってしまうと警鐘を鳴らしておりました。
今後の家族との関係の持ち方につきましては、自分のできる範囲で相互理解できるように話し合いの場や、家族の話を理解して自分の話を理解してもらうようにして、難しければ少し距離を取るようにされることをおすすめします。
自分がどうしたいのか、自分の夢や自分の求める家族との付き合い方を振り返ってみて、どうしていきたいのか天秤にかけて判断されると良いと思います。
家族との付き合い方というよりは、自分の優先順位を見直すことが大切なことだと思われます。