アドラー心理学サロンです。
メールにてご相談頂いた内容を、お悩み事例として質問と回答のセットでご紹介致します。
個人情報に関しましては、一部にぼかしを入れて細心の注意を払っています。
今回のご相談は、人に合わせてばかりで自分が無く、当たり障りの無い態度で乗り切って長く付き合える友達がいない自分から社交的な人間になりたいとのご相談です。
明るくて社交的な人間になりたいとの考える人はとても多く、アドラー心理学サロンにも同様のご相談がこれまで大量に届きました。
あなたの周りにも、社交的で華やかに見える人が1人はいることでしょう。
大切なのは自分がどうなりたいのか、どんな風に人とお付き合いしていきたいのかです。
アドラー心理学の観点から、人付き合いに上手くなる方法を解説させて頂きました。
あなたの悩みの解決にも、本記事が少しでも役立てましたら幸甚です。
Q1. ご相談
サロアドさんはじめまして。いつもブログやツイッターを拝見しています。
22歳女子大生です。
対人関係の築き方についてご相談があります。ブログへ載せるに値する内容であれば是非発信していただきたいです。
-----当たり障りのない人間とは-----
私はいわゆる初対面の人間とは上手く話せるタイプのコミュ障だと感じています。
「悪印象を与え辛い当たり障りのないキャラを演じて無難に乗り切る」タイプなので、日を追ったり顔を合わせたりして人間関係が近距離になっていくほど気まずくなってしまいます。
(同様のコミュ障であると呟いていた人のツイートが伸びていたので、似たタイプの方も割といるのかなと思いました。)
恐らく中でも自分の原因として考えられるのは、
・頭の回転が遅く会話についていけないこともあり、周囲のノリに合わせられない。会話の流れからズレたことを話してしまう。だから話すのが怖い。(空気を読みまくるが、だからといって柔軟にその場を切り抜けられる訳ではない)
・自己主張が苦手である
・何か特出した個性(趣味や好きなもの/好きなこと)が無く、話題に困る
こんなタイプの人間なので、大勢の人の中にいれば空気のような存在になり、少数の人といても当たり障りのない会話しか出来ないため、中高、大学、バイト先、どのコミュニティーにおいても沢山の「友人」はいますが、本当に仲のいい友達(LINEを頻繁にして個人的に一緒に遊んだり、旅行に行ったりワイワイする友人)がおらず、この先も1人で過ごすのかと思うと、ふと悲しくなります。
自分もなんとかしたいと思い、映画やマンガ、料理、好きな芸能人を探すなど、新しい趣味を見つけようと挑戦したり、対人コミュニケーションの方法を学んだりしましたが、特に続く趣味は持てずにおり、深い関係の友人もつくれませんでした。
熱しやすく冷めやすいのもありますが、根本的に人・物に関わらず何に対しても興味をあまり持たない人間なのかな、、と感じてしまいます。
(普段はYouTubeでなんとなく動画を見る/Twitterを見る/ほどほどに家事を手伝う くらいで、1人でぼーっとしているか寝ていることが多いです泣笑)
ただ、仕事上においては、役割を与えられれば期待に応えるために強い責任感で頑張ろうという気概を持って取り組みますし、それによって信頼関係は築いてこれていたとは思っています。ありがたいことにサークルの代表やバイトリーダーなどの役割をもらって成し遂げ、昔よりは多くの人と協力しながら関係を作れたかなあと。
辛い時でも笑顔を忘れず見せ、気配りで周囲を取り持ち、素直であることが唯一の自分の取り柄であるの感じていますが、それが浅い関係しか築けない事につながる短所でもあります...
壁を感じてしまう(自分が作っているのか..?)遠い距離感の人間関係しか築けない自分がいやです。嫌われもしないし、好かれもしない。
自分の存在意義が感じられないです。
自分の中身が無く、自信も無いために人と深く関わることを避けてきたが、本心は自分以外に興味が無いだけなのか?
にも関わらず仲良くなりたい!なんて、そんなのはやはり自己中心的な考えでしかないですよね。
1人でいることに慣れはしたものの、本当は承認欲求の塊。臆病。
何だかよく分からなくなってきました。
どうすれば「当たり障りのない人」を脱却することができますか?
脱却して自信を持って人と関わり、将来仕事でもプライベートでも、上下の年齢関係なく長く続く人間関係を築きたいです。
客観的なご意見を頂けたらと思います。
分かりづらい大変な長文になり、申し訳ございません。お忙しい中ここまで目を通して頂きありがとうございます。
よろしくお願いいたします。
A1. 回答
深い人間関係を築けるようになって、人と長期的にお付き合いできるようになられたいとのことですね。
それはあなたが本心から願っていることなのでしょうか?
世の中には、あまり深く人と関わりたくないと考えている人もいれば、1人か2人のそこそこ深く付き合える友達がいれば良いと考える人もいます。
多くの友人に囲まれていて、明るく社交的な性格は、世間的に羨望の眼差しで見られることもあり、多くの人達がそうありたいと願う性格でもあります。
ただ、実際には案外そうした外交的でアクティブな性格の人であっても、友達が沢山いるように見えて深い関係を築いたことがなく、常に孤独感を感じながら過ごす人も少なくありません。
問題なのは、あなたがなりたいと思っている社交的な性格が、あなたの本心からくるものなのかどうかなのです。
今のご自身の人間関係の保ち方にはご不満があるようですが、みんなの中にいるとき、他人と接している時の自分を変えていく努力は大切だと思います。
人付き合いが得意な人なんて、基本的には存在しません。
勉強やスポーツ、仕事ができる人も上手になろうとして上手になったのではなく、今の自分を変える為に何らかの行動を起こしたからそうなったのです。
あなたは自分に対して「他人へ悪影響を与えないように無難な態度を取って無難に乗り切ろうとするタイプ」と定義付けをされています。
「頭の回転が遅い」、「自己主張が苦手」「無個性」など、これらはあなたがそう思っているだけです。
アドラー心理学の観点から言うと、あなたは人間関係の中で傷付くことを避ける為に、深く人と関わらないようにしている可能性があります。
自分の目的を「人と良い関係を持つ」に変えて、それに向けて必要なことを用意すればいいのです。
なりたい姿があるのであれば、自分を変える為に行動する必要があります。
積極的に自分から誰かを遊びに誘うことでも、自分を知ってもらえるように自分がどんな考え方をしているのかを伝えたり、小さなことでもいいのです。
憧れの人になりきる方法も、「モデリング」と呼ばれるモチベーションを上げる為に頻繁に使われる心理学的な手法です。
「あの人みたいに人とあんな風に話せるようになりたいな」
そんな気持ちを持って、自分のモデリングした人ならこんな時にどうするのか?と考えながら自分で実践していくのです。
少しずつ行動を変えていければ、自分の中でも匙加減やコツが掴めるようになって、人付き合いは上達するはずです。