アドラー心理学サロンです。
私たちの住む世界では「人は幸せになるべき」という思い込みが蔓延しております。
少しでも「幸せ」を感じる為に、その場しのぎで長続きしないような娯楽に走ったり、正しくて心地良いことをひたすらに並べ立てた自己啓発書を読んだり、精神科や心療内科に抗うつ薬を求める人が後を絶ちません。
上記にように一時的にでも「幸せ」を感じて「自分は幸せなのだと」思い込もうとしていることは「幸せになるべき」という強迫観念に捕らわれて、楽しければいいという「快楽主義」になってしまっているのではないでしょうか?
本当の意味で幸せになるには、幸せの反対の概念である「困難」をしっかりと経験してよく理解しておく必要があります。
手当たり次第に自己啓発書を読んで何も行動せずに気持ちを落ち着かせたり、精神科や心療内科の抗うつ薬で不快な感情や辛い体験を回避するのではなく、受け入れて乗り越える必要があるのです。
人は、困難を克服することによってこそ幸せを手にすることができます。
精神科医のヴィクトール・フランクルは次のように述べました。
「人間が本当に必要としているのは不安のない状態ではなく、価値のある目標のために努力することである。人間に必要なのは何としてても不安を取り除くことではなく、意義の達成に使命を感じることである」
人は辛いことや悲しいこと、不快な感情を抱くような困難な時期があるからこそ、より大きな幸せと喜びを感じることができるようになるのです。
あなたの中で、何が不幸で何が幸せなのか、それがはっきりと自分の中で分からなければ永遠に幸せにはなれません。
しかし、不幸になることもありません。幸せも不幸も無いような人生はこの上なく退屈でつまらないものではないでしょうか?
あなたから見て幸せな人生を送っている人達は、本当に幸せなのかどうかは分かりません。何故なら、あなたが幸せな人達だと勝手に思い込んでいるからです。
本人が本当に幸せを感じているのかどうか、それは本人のみが知るところであり、あなたという他人には分かりえません。
困難こそが、あなたの人生における全ての幸せと喜びへの感謝の気持ちを作り、この感謝の気持ちこそが本来の生きがいや幸せの源となるのです。
困難を回避するのではなく、幸せになる為の階段であり、その先にあなたの求める幸せがあると信じましょう。
必ずあなたの幸せがあるのですから。