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一度でも誤解されたらずっと誤解されたままになる残酷な真実

初対面で相手に与えた第一印象は「初頭効果」と呼ばれるイメージの固定化がされてしまう心理学の性質上、非常に強烈であるという記事を以前は出させて頂きました。

 

今回は初対面で与えてしまったマイナス印象をどうやって覆すのかについて解説をさせて頂きます。

 

人が人を誤解する理由

人間は他者とコミュニケーションを重ねて人間関係を築いていくうちに、無意識に相手を一つのイメージで捉えようとしてしまう傾向があります。

 

人を固定概念でまとめてしまうような性質を心理学的には「ラベリング」と呼びます。

「優しそうで誠実な人」、「いい加減で乱暴な人」などというように、相手の印象をやたらと単純化してしまうのです。

 

もちろん、人は見た目や数回のみのやり取りだけで理解できるほどに単純な生き物ではありませんし、「たまたま不機嫌だっただけだったり、ほんの一瞬を切り取られてマイナス印象な誤解をされてしまうこともあるのです」。

 

よく誤解されてしまったり、第一印象で変なレッテルを貼られてしまう人は、心理学的には偏ったレッテルを貼られてしまう現象「ミスラベリング」を受けやすいのでしょう。

 

あなたも身に覚えがあると思いますが、一度与えた第一印象はなかなか覆すことは難しんですよね。一度、誤解されてしまうと誤解されっぱなしになりがちです。

 

特に日本では周囲の人達との和を重じ過ぎる集団主義的な村社会文化が強く、周囲の人達の考え方や意見にそのまま洗脳されてしまう人が多いので、誤解というミスラベリングをされるとみんなで固定概念化させてしまうので、一人ひとりの誤解を解いてもラベリングの通りに扱われてしまいやすいのです。

 

第一印象を覆すには

アメリカの心理学者ルーチンスの説では、第一印象と後の印象が異なる場合には、後の印象の方が優先されるとしており、心理学の実験によって解明されました。

 

つまり、直近で最新の情報や印象でもって人は相手を評価しているということです。

これを心理学では「親近効果」と呼びます。

 

心理学的に解明されている最新情報が古い情報よりも与える印象が大きくなる性質を利用して、仮に第一印象で良い印象を与えることができずマイナス印象になってしまっても、次に会った時に初対面を上回る印象を与えることができれば誤解を解くことができるのです。

 

結局のところ人間の記憶は非常にいい加減でいて曖昧なのです。

 

自分によって都合良く、自分の理解できるように記憶を作り変えてします傾向がありますので、感情的に相手にとって一番印象の強い特徴か、直前に受けた印象によってあなたへのイメージは偏るのです。

 

具体的にどうやって誤解を解くのか?

相手に大きなインパクトを与えることを考える必要がありますので、非常にシンプルな方法ですが「親切で優しい印象」を与える為に最初のうちは与えた悪いイメージの通り横暴に振る舞って少し引かせてみて、それから急に優しくて穏やかに話したり、丁寧な人物像を演じると良いでしょう。

 

中途半端にやってもいけませんので、突然に別人格になったかのように思わせるのが手っ取り早いです。

 

演技に自信が無ければ、少し手間暇がかかりますが下記の二点を徹底すると良いでしょう。

 

・相手の話に積極的に耳を傾ける

人は自分に好意や関心を持ってくれる人にそのまま好意と関心を持ちます。

自分にしっかりと向き合ってくれる人を増やすことで、最初のイメージと違った自分を見つけてくれます。

 

・正しく自己発信をする

自分のことはしっかりと自己開示しながら、自分を知ってもらう努力をしましょう。

何が誤解を招いてしまったのか誤解の原因をしっかりと自己分析して、なぜそんな発言や行動を取ってしまったのかを説明するのです。

 

いきなり説明しようとしても自分の話を聞いてもらうことは難しいので、自分から相手に興味を持って話を熱心に聞こうとする姿勢を見せて、心を開いてもらったタイミングがベストです。いきなり原因の解説を真面目にしても、言い訳がましく聞こえてしまいマイナス印象が強まる原因にもなりますのでご注意を。