ポジティブ心理学サロン(アドラー心理学サロン)

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ファッションから分かる他人の心理

他人の心理を知りたい時に、相手の服装や髪型、身に付けているアクセサリーといったものは非常に有力な手がかりになります。

 

心理学では、自分の身体について描いているイメージのことを「身体像」と呼んで身体像と外の外界との境目を「身体像境界」として区別します。

 

身体像境界とは厳密に区別するとなれば皮膚のことになりますが、身に付けている衣服やアクセサリーを含めたものとなります。実は身体像境界への意識の違いによって、自分に自信があるのか無いのかを知ることもできるのです。

 

身体像境界が自分の中ではっきりと区別できる人は、アイデンティティーがしっかりと確立されており自分を持っているので自信があり、周囲に対して余裕を持って接することができます。

 

反対に、身体像境界が曖昧ではっきりと自覚できていない人は自分に自信が持てず、自分を着飾りたい気持ちが強いのです。自分に自信が無い人ほど派手でブランド物に覆われた格好をすることが多いのはこのためです。

 

余程のセレブでもないのに、分不相応なほどの高級ブランドを好んでいたり、デザイナーや美容系の仕事をしている訳でもないのに、自己主張の激しい奇抜な格好をしている人は自分に自信が無く、いつも不安を感じている可能性が高いのです。

 

また、流行に敏感で流行り物が好きな人は「みんなと同じでいたい」、「自分だけ置いて行かれたくない」といった「斉一性の心理」が働いています。周りに合わせた一種の同調行為であり、日本人なら誰しもが強く意識させられたことがあるのではないでしょうか。

 

特に若い世代の女性によく見られる心理状態であり、ファッション雑誌や有名人が身に付けている物を欲しがったり「〜系」などと自分を何らかのグループに所属させようとします。

 

ここで一つ、アドラーの言葉をご紹介します。

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外見についてお金をかけた、もしくはかけていないという見栄。

有名人となれなれしくする態度。

これらは優越コンプレックスを見つける手がかりになる。

優越コンプレックスとは、自分には価値があると不健全な方法で思い込むことである。

 

感度が高くて流行をキャッチしたり、美意識が高いことは素晴らしいことですが、本心では好んでもいないアイテムで自分を着飾ってばかりだと自分を見失ってしまう危険性がありますので注意が必要です。

 

余談ですが、サングラスをよくかけている人は目を隠すことで自分の本心を隠そうとしていることが多いのです。やたらとサングラスをかけている人は警戒心が強くて、限られた人にしか心を開かないタイプであることが多いので距離感を少し広めに確保しながら関わっていきましょう。

 

サングラスをかけると急に饒舌になっておしゃべりに切り替わる人がいますが、本心を見抜かれるのではないかという恐怖心が目を隠すことで無くなったからです。「目は口ほどに物を言う」ので、目から得られる情報は人柄を理解するのに十分だったりするのです。