仕事をするのにも、何かしら挑戦をするということには失敗は付き物です。
とはいえども、失敗をしたいと思う人はいませんし、失敗すれば誰しもが多少なりとも傷つくものです。
では、実際に人はどんな風に失敗を解釈して、言い訳をしてしまうのか具体例を挙げて見ていきましょう。
例えば、営業で客先での売り込みのプレゼンテーションがあったとします。努力したにも関わらず、自分の提案は通らず他社の提案が通ったとしたら失敗は失敗です。
失敗を受け入れられないと、こんな言い訳をして失敗した事実から逃れてしまいます。
「どうせ最初から採算が取れない案件だからやっても損だ」
「あの人がちゃんと協力して資料作成をしてくれなかったから説得力が無かった」
「自分は研修をまともに受けていなかったので、できなくても仕方ない。こんな仕事を自分に依頼する方がおかしい」
上記のように、目標達成ができなかった現実や自分の思い通りにならない現実を歪曲して、自分の責任ではなくて自分にとって都合のいいように解釈しようとします。
失敗したことによって、自分のプライドが傷つかないようにしているのです。
こうした心理をアドラー心理学では人生の嘘と呼び、フロイト心理学では心理的に不安なことを排除して安定を保とうとする防衛機能の一つである合理化といいます。
言い逃れをして自分を正当化することは、たしかに心の負担を軽くして自分を守ることには効果的です。
時に、ダメージが大き過ぎて自分が壊れてしまうくらい辛い時には言い訳をして逃げることも必要でしょう。
しかし、失敗を受け入れずにいつまでも逃げてばかりだと成長できませんし、何も上手くいくことはありません。
周りが変わってくれることを待つよりも、自分が変わりましょう。
自分に合わせて周りが変わってくれることを期待するなんて、甘えすぎです。
何かが上手くいかなくて、どうしたらいいのか分からなくなっている人は「逃げ癖」がついてしまい、全ての失敗から逃げ続けてしまっていて成長が止まっているのです。
つまり、解決すべき問題が積もり積もって、何が原因なのかすら分からなくなっているのです。
こうなってしまうと、言い訳がさらなる言い訳を生み、逃げたらさらに大きな問題に襲われるようになります。
逃げないで失敗を受け入れる素直さや謙虚さを持って、失敗の原因を突き詰めて挑戦をしていきましょう。
「できなかった」という失敗は、諦めさえしなければ成功という果実に繋がる最高の経験です。
辛い経験ほど、後から良い思い出になるものです。