「不安」とは行動したくない自分の弱さが作り出した感情です。
アドラー心理学ではすべての感情には何らかの目的があるとしています。
多くの場合で、感情的になる人は自分の感情の目的を自覚できておらず、ただ反射的に怒ったり泣き出したりしています。
感情の問題を解決するには、自分の感情の奥底にある目的を知り、それを理性的に解決していく努力が必要になります。
今回は不安が題材ですので、不安の目的を例として解説させて頂きます。
不安だから、行動できないのではありません。
行動したくないから不安を作り出しているので、「行動して失敗したくない」という目的が先行しているのです。
つまり、不安感が強い人は、行動することで失望したくないとか、恥をかきたくないなどの目的を達成する為に、行動しない方がいい理由ばかり考えてしまっているのです。
となれば、不安という感情の背後にある理由は人によって様々ですので、自分が不安になるのはどんな目的があるのか自分を振り返ってみましょう。
たとえばですが、下記のような理由と対処方法があります。
・行動した結果として失敗してしまい絶望したくないという思いがあるのなら、行動すればした分だけ前には進めるし成長できると考えるようにする。
・恥をかきたくないという気持ちが強ければ、他人は自分が思うほど自分のことに関心はないから大丈夫だと、自分に言い聞かせる。
これらはサンプルですので、自分なりに感情の理由を振り返ってみて、自分に合う対処方法を検討していくことが必要になります。
というより、ここまで小難しい説明をしておいてこんな話をするのもいかがなものかと思われますが、本当に簡単な話ですが、とにかく小さな一歩でもいいので、何も考えずに試しに行動してみることが不安を払拭していく上で一番の近道であり効果的な方法です。
小さな行動を繰り返す中で成功体験を積み上げていけば、自然と不安感に襲われることは少なくなってきます。
本当に単純な話で、考えても考えてもどうにもならないことは考えないようにして、考えるよりも何か動いてみるようにしてみることのほうが大切なのです。