アドラー心理学サロン

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交渉に使える心理学テクニック (コラム記事)

アドラー心理学サロンです。


本記事では、仕事で使える心理学を用いた交渉テクニックをご紹介したいと思います。

 

仕事だけではなく、家族でも友人とでも対人関係において効果的に自分の要求を通す為にもご活用頂けると思います。

 

心理学を使って自分の要求を通して承諾させるなんて、何だか道徳的に間違っているという印象を受けられる方もいらっしゃるかと思います。

 

しかし、確かにビジネスという場面でお金儲けを目的とした心理学テクニックは、世の中至る所で活用されており、こうしたテクニックを知ることで安易な買い物をしてしまったり、不利な要求を飲んでしまったりすることの予防策にもなりえるのです。

 

また、日常の対人関係においても、余計な対立を避け円滑なコミュニケーションを他者と取ることにも繋がる為、決して心理学のテクニックを使用すること自体は悪いことではありません。


テクニックを個々にご紹介する前に、交渉の際に必要となるスタンスや考え方をご説明します。


雑談はマスト!


先ず、こちらからお願いをする場合には、小さな要求であれば別ですが、基本的にいきなりお願いをすることは避けましょう。

 

営業マンで、会っていきなり、

「弊社の製品は以前よりお安く、高品質になってます!」

なんて売り込みをされては、何だこの人買ってもらえれば後は粗末な対応をしそうな人だなといったネガティブな印象を与えてしまいます。

 

これでは、相手がその製品を購入することを決めていた場合でない限り、購入してもらうことは困難でしょう。

 

必ず、「今日は暑いですね」や、

「最近はお忙しいですか?」といった雑談を最初に交えましょう。


聞き役に回る


基本的には、こちらから話し始めても、相手の話には熱心な聞き役になりましょう。

 

これは、コミュニケーションにおける鉄則とも言えます。

 

こちらの要求を伝えることは大切ですが、相手が何を求めているのかをしっかりと把握しましょう。

 

そうでなければコミュニケーションも交渉も上手くいきません。

 

また、相手の話には原則的に肯定的な返事を返し、相手の言葉を使用した相槌を打つことも相手にしっかりと話を聞いてくれる人だという印象を与えることができる為、大変重要です。

 

中でも、「~でございますか」といった言い回しは大変便利です。

 

また、相手が間違った商品やサービス等の名前を使っていた場合にはそのまま、

「~でございますね」と返事をして、後からさりげなく正しい名前を使いましょう。


最初に欠点を伝える


先ずは、自分のことでも商品やサービスのことであっても、最初に欠点を伝えてしまいましょう。

 

これには、下記2つの効果があります。


・欠点を隠して後から発覚すると、

「不誠実」、

「他にも何か欠点があるのではないか」というネガティブな印象を与えてしまうことを避ける為。

 

この欠点がいずれは分かってしまうようなものであれば、先に伝えることはこうした印象を与えてしまうと挽回が困難になってしまう為、非常に有効な手法となります。

 

・先に欠点を伝えることで、

「誠実」、「正直」といった印象を与えることができ、信頼を獲得できます。

 

最初に良い話ばかり聞かせられると、人は疑り深くなってしまう為、先に伝えることでしっかりと長所のプレゼンを行うことができ、結果として長所を深く理解してもらえるきっかけにもなります。

 

人は、正直な人の話にはよく耳を傾けるという性質を持っています。


それでは、下記にて個々の心理学交渉テクニックを見ていきましょう


6つの最強の心理学交渉テクニック

 

・「1つ質問して、お願いをする」テクニック

 

相手にお願いをする前に、肯定的な返事が見込めるポジティブな質問を1つ投げかけましょう。

 

それに承諾してもらってからお願いをすると承諾率は2倍になったという実験結果があります。


・「ドアインザフェイス」テクニック

 

玄関のドアを閉められないように、顔を突っ込んで話し続ける訪問販売員の姿を揶揄して付けられた名称です。

 

最初に大きなお願いをして断らせてから、小さなお願いをする方法です。

 

普通にお願いをするよりも承諾される確率を3倍上げることができます。

 

かつ、その依頼を普通にお願いした時よりも責任を持って遂行してくれる確率が高いことを証明する実験結果があります。


・「エンドレスチェーン」テクニック


「ドアインザフェイス」テクニックに失敗してしまった場合には、「エンドレスチェーン」テクニックというものがあります。

 

この「エンドレスチェーン」テクニックは、紹介販売手法と同じです。

 

「ドアインザフェイス」テクニックで断られてしまった場合、例えばこれが何らかの商品の販売であったなら、本当にその商品が必要ないということになります。

 

この場合には、この顧客への販売は諦めます。

 

そこで、「ドアインザフェイス」の効果はまだ残っておりますので、承諾率3倍の余韻を活用して、

「お知り合いの方で、この商品にご興味を持って頂けそうな方がいらっしゃいましたら、是非ご紹介頂けますか」

と伝えて紹介による販売を狙うことだできます。

 

こちらからのお願いを断った罪悪感を活用した心理テクニックとなります。

 

業界によっては最初から、

「エンドレスチェーン」テクニックを活用する為に敢えて最初の顧客に断らせて紹介を得るようにと営業マンを指導している会社もあります。


・「イエスセット」テクニック

 

精神科医のミルトン・エリクソン氏によって実証されたテクニックです。

 

人間の対応には慣性の法則に近いものが働きます。


何度も「イエス」と言わせることで、その後に「イエス」と言いやすい状態に誘導されてしまいます。

 

ここで大切なのが、絶対に相手が「イエス」としか答えないであろう質問をする必要があるということです。

 

「ノー」が返ってきてしまった段階で、挽回は非常に困難となってしまう為、事前にお相手の情報をSNSや周辺の友人から入手して下調べしておくと良いでしょう。


・「イエスバット」テクニック

 

どんな相手の意見や主張にも肯定的に返事をして、その後にこちらの主張を通すテクニックです。

 

販売の場面で、相手が商品やサービスの欠点を指摘してきたら一旦は、

「おっしゃる通りです」を受け入れます。

 

その後、ではあるものの、

「小型なので便利で使いやすくなってます」というように切り返すことでネガティブイメージを軽減することができます。


・「フットインザドア」テクニック

 

普通にお願いしたら断れられてしまうような大きな要求を、先に小さな要求をして協力してもらってからお願いして承諾率をあげるテクニックです。

 

人は、小さなお願いを数回でも受け入れて協力すると、自分はこの人に協力的なのだというレッテルを無自覚のまま自分に貼ってしまいます。

 

そうなると、多少面倒なお願いであっても自分にこの人には協力的であるというレッテルに矛盾しないように承諾しようとしてしまいます。

これを「一貫性の法則」と言います。

 

よく、企業の出入り口に保険の販売員が待ち受けていることがあり、

「アンケートにご協力ください」と声をかけられた方も少なくないでしょう。

 

これは代表的な

「フットインザドア」テクニックの活用です。

 

夫婦でなら、日常の中でお互いに小さなお願い事をして受け入れあっていれば、少々の問題が起こっても関係が壊れることを避けることができるかもしれません。