アドラー心理学サロン

アドラー心理学で悩みを解決する糸口を探ります。

なぜ今になってアドラー心理学ブーム⁇

アドラー心理学サロンです。


近年、心理学が巷を賑わせ、空前の心理学ブームとなりました。


ビジネスの世界でも、自己啓発の分野でも、心理学を活用した取り組みが進みました。


その中で今まで脚光を浴びていなかったアドラー心理学が台頭し、岸見一郎氏の「嫌われる勇気」がベストセラー書籍となり大ヒットしました。


 なぜ今になってアドラー心理学がこんなにも賑わっているのか?


これについては、アドラー心理学の特徴を押さえておく必要があります。


岸見一郎氏の「嫌われる勇気」以前にも、アドラー心理学について解説した書籍は沢山発売されておりましたが、全くと言って良いほど着目されていませんでした。


岸見一郎氏が、哲学者と悩み多き青年の対話方式にて非常に優れた表現方式で難解と呼ばれるアドラー心理学を解説されたのも大きな理由の一つです。


しかし、このアドラー心理学ブームの根本的な原因は他にもあると言えます。


それは、日本社会にて多くの方々が先行きの不安、東日本大震災という激甚災害に襲われていた、集団の和を重んじる前時代的な集団主義文化への違和感が増していたことなどが考えられます。


ここで、アドラー心理学の特徴を押さえておきましょう。


・目的論の採用

過去の特定の出来事に起因して現在があると考える「原因論」ではなく、現在の在り方は今何をするのかを選択できるとする考え方です。

 


特に「トラウマ」の存在の否定は、これまでフロイト原因論の考え方が浸透していた日本では衝撃的でした。

 


アドラー心理学は、この目的に沿って人は行動するとしており、これが「未来志向の心理学」と呼ばれる所以です。


・課題の分離

他者が自分のことをどう思うのかは他者の課題であり、そこに介入することはできないとする考え方です。


他者と自分の課題を明確に区別していることから、アドラー心理学は「個人の心理学」とも呼ばれます。


・承認欲求の否定

特定の人から嫌われないように、その人の顔色を伺って生きることは自分の人生を生きておらず、幸福になることはできないとする考え方です。


・共同体感覚

全てのな悩みは対人関係の中で生じるとし、人は共同体という括りで人々に自己満足での貢献感を持つことで幸福になれるとする考え方です。


先行き不安に大規模な自然災害、息苦しさを感じる集団主義的な同調圧力などの社会情勢が背景となり、目的論という未来志向と他人との境界線を引く課題の分離という特徴を持つアドラー心理学がブームになったのではないかと考えられます。


また、アドラー心理学はれっきとした人間の心理を探求する心理学という学問ではありますが、デール・カーネギー氏の「道は開ける」などの著作、スティーブ・アール・コヴィー氏の「7つの習慣」といった自己啓発書のベストセラー書籍にも大きな影響を与えており親しみやすさがあります。


アドラー心理学には、哲学的とも言える部分も多く、人間の真理を追求する到達点とも言えます。


心理学とは言えども、心理学というよりは人生について考える部分が多く、心理学らしくないことに加え、一歩前に前進したいが勇気が足りないといった多くの人々に受け入れられた要因でしょう。


また、封建制の名残りと思われる前時代的な集団主義文化が色濃く残る日本には、個人の存在を認めない同調圧力が根強く存在します。


その中で、他者と自分の区別のつかない人の多い日本人にとってはアドラー心理学の「課題の分離」を初めとする西洋的個人主義の考え方が斬新であったこともこのブームの大きな理由であると考えられます。