アドラー心理学サロンです。
今回は、悩みへの捉え方について書いていきます。
多くの方が少しでも悩みからくる苦しみを軽減する糸口を本記事にてつかむことに繋がれば望外の喜びです。
先ず、アドラー心理学では、客観的な事実の存在を否定しており、全ては主観的な解釈によるものであるとしています。
人は、自分が与えた主観的な意味付けを通してこの世界を見ています。
つまりは、主観的な解釈によって自分の世界を作り出し、そのに住んでいるのです。
主観である以上、自分の捉えている世界は他者とは共有することはできません。
このアドラー心理学の考えから見えることは、悩みなんて本人の主観で作り出された幻想や妄想の類であり、実体は存在しないということです。
その悩みも、ある特定の出来事に対してあなた自身が意味付けをして作り出しているのです。
あなたが作り出しているということは、悩みへの意味付けを変更することで、別のものに捉え直すことも、その深刻さを調節することだってできるのです。
アドラーは、たとえ不治の病に侵され病床にいても、幸福であるか不幸であるかは自分で選択することができるとしています。
意味付けを変更するには、悩み事を紙に書き出して自分がどんなことに悩んでいて、その原因が何なのかを洗い出すのが効果的です。
悩んでネガティブな感情に支配されていると、悩みが何倍も大きく、悩みもその原因も無数であり対処不能に思えてしまいます。
そんな時は紙などに、悩みを文字として書き出すことで、俯瞰的に自分を悩ませている事実の数、その原因の数を可視化することができます。
そうすると、悩みとその原因について、よく考えてみたら大したことではないなと思えたり、悩んでも仕方ないなと思えてくるかもしれません。
また、書き出して記録しておくことで、自分がいつ、どんな時に何を悩んでいたのかを振り返って確認することができる為、自分を知ることにもつながりますので意味付けの変更もしやすいことでしょう。
感情を記録する方法について、詳しくはこちらの記事を是非ご覧ください。
大抵、何かに悩んでいる時は、何らかの自分の行動の結果や周囲の環境が思い通りになっていない時です。
後付けで、そうした失敗や挫折のような経験が役に立ったり、何らかの成功のきっかけであったと意味付けできることも多いのです。
そうした、どう考えても不幸で最悪なことも、無理矢理ポジティブに意味付けしてしまうことも何の問題もないと思われます。
たとえば、勤めていた会社をクビになったお陰で、金銭的には大変でも本来の自分のやりたいことに挑戦できる良い機会なのだと捉えることも一つです。