アドラー心理学サロンです。
何か新しく行動を起こす時、多くの方は結果に過剰な期待をかけて、自分の夢、希望が叶うことばかり考えて、やっとの思いで行動を起こしては、現実の難しさに落胆して挫折しています。
夢や希望を持ち、目標を立てて行動をすることはとても大切なことであり、行動を起こせただけでも十分に素晴らしいことです!
ただ、行動を起こせても、一生懸命夢や希望に向けて継続して努力できるのかできないのかが、結果を決めます。
「そんなこと言ったって、現実はそんなに甘くないよ」、「運や才能の問題もあるし、難しいよ」。
こうした言葉は頻繁に耳にしますが、これはたしかに間違いではありません。しかし、本当に継続的に努力できていたのかどうかは別の話となります。
アドラー心理学では、人生は登山のようなものであり、その人生という山の頂という目的地を含めて、その過程も人生であると考えます。
つまり、夢や希望を持ち、それを叶える為に努力している間もあなたの人生であり、夢や希望を叶えることだけがあなたの人生では無いのだとアドラー心理学ではしています。
多くの方は、行動するのにあたって他の成功者などの華やかな姿ばかりを見て、その背景にある泥臭く、生々しい努力を見ていません。
あたかも簡単に夢を叶えた人のように捉えているのでしょう。たしかに、強運の持ち主や本物の天才のような人もごく少数ながらに存在しますが、そうした人たちは例外です。
ほとんどのあなたの理想とする成功者の華やかな姿は、あなたの想像を絶する程の努力やリスクを背負って、「今、この時」を全力で生きてきた人たちです。
これは、学校や職場でも同じことで、スポーツや勉強ができる人、仕事ができる人は、「今、この時」に集中して勉強やスポーツをして、今の姿があるのです。
努力といっても、それは常に苦しく、辛いことである訳ではなく、むしろ楽しんでいた人も多いのです。
何かを始めようとする時には、どんなことであれ夢や希望ばかりイメージするのではなく、「今、この時」を真剣に、丁寧に集中して小さな成果を楽しみながら努力してみるのは如何でしょう?
その小さな努力は、あなたが取っているリスク、あなたが見ている夢や目標と比べると本当にチンケなものかもしれません。
ただ、その小さな成果という「今」全力で生きてきた結果できた「点」が複数出来上がると、あなたの人生を表す「線」として繋がって生きます。
アドラー心理学では、今を生きることで、その複数の点が後になって自分の望み通りになるのかどうかは別として「線」として繋がり、人生が出来上がると考えます。
この「線」は事前には引けませんし、どんな曲線を描くのかも誰にも分かりません。ただ、しっかりと「点」という小さな成果によって繋がれているので、何かしらあなたを幸せにしてくれるのは間違いありません。
人生という登山の頂から見える絶景ばかり見るのではなく、今いる場所から見える景色を楽しみながら、「今よりも、もっと前に進もう」を努力することで登山をただ苦しんでするのではなく、楽しみながらできるのです。
登山の途中で、もう自分はこの景色で十分なんだと思えばそのまま中止してもいいですし、そのまま突き進んでもいいのです。
結論としまして、アドラー心理学の観点で言えば、「今、この時」、自分に出来ることを探して、結果なんて度外視してひたすらにできることに集中していけば、何らかの良い結果に巡り会えるということになります。
結果ばかり見て自分と比較して苦しむのではなく、楽しみましょう!