アドラー心理学サロンです。
今回は、自分では気付けない改善すべき自分の短所を克服する方法について一般的心理学とアドラー心理学の知見を併せてご紹介致します。
心理学には、「ジョハリの窓」という専門用語があります。
これは、人間の心には、「開かれた窓」、「秘密の窓」、「盲点の窓」、「未知の窓」という4つの領域があり、それらについて表す言葉です。
この4つの領域について説明します。
「開かれた窓」
自分でも自覚できて、かつ他人もそれを認識している状態を表します。
要するに自他共に認める領域とも言えます。
「秘密の窓」
自分だけが自覚しており、他人には認識できない領域
「盲点の窓」
他人は認識できていて、自分では自覚できていない領域
「未知の窓」
自分でも自覚できず、他人にも認識できない領域
この中で最も大切なことは、「盲点の窓」です。私たちは、自分のことは自分がよくわかっていると思い込んでおります。
しかし、意外と灯台下暗しという言葉もあるように、身近な自分という存在への認識に漏れがあることも多いのです。
自分で気付けず、そのまま見過ごしてしまい、せっかくの長所を十分に活かせない原因になっていたりするので大変もったいないことです。
このジョハリの窓という心理学用語をご説明したのには理由があり、このジョハリの窓の窓の領域区分を知って頂き、その中でも自分の「盲点の窓」を認識すること自体が自分の力だけでは限界があることをご認識頂きたかったからです。
自己反省をする際には、ジョハリの窓には「盲点の窓」があり、この部分については細心の注意を払って他人の意見に素直に耳を傾ける必要があります。
「あなたのそれ、良くないよ」なんて指摘を受けたら、その場では反発せずに一先ず受け止めて自己反省して振り返ってみましょう。
そうして、変なプライドや見栄をかなぐり捨てて、自分でもまずかったな…と思えるのなら改善してしまいましょう。
そうすれば、自分がみるみる成長していくことを実感することでしょう。
もちろん、あなたが受け入れる必要が無いと思えばそれでも良いと思います。
何でもかんでも他人の指摘を受け入れて、その人に認めてもらえるように振舞ってしまっては目的が「自分を高める」から「認めてもらう」に変わってしまい、アドラー心理学の「承認欲求の否定」に反して、自分軸の人生ではなく、他人軸の人生になってしまいます。
他人が自分をどう思うのかはその人の課題、他人は他人で自分は自分、お互いの課題に介入してもさせてもいけないとアドラー心理学では課題の分離を提唱しておりますが、自分を成長させる為に、一部他人の意見を受け入れることも大切です。