あなたは自分の意見と他人の意見が食い違った時に動揺してしまった経験はございませんか?
これまでの人生、それなりに多くの人達との交流があったことかと思います。
その中で、他人との考えの違いから生じた意見の違いに頭を悩ませた経験は一度や二度ではないと思います。
アドラーは、他人と自分の課題の分離を提唱しており、他人がどう思うのか、どんな意見を持つのかはその人の課題であり自分の課題ではないので割り切りが必要であるというスタンスを取っております。
もちろん、理解し合う為に、協力し合う為に相手と意見を合わせる努力が必要な時もあるので色々と難しいところがあります。
本記事では、他人と意見が食い違った場合に生じる心の動揺の対処方法について解説させて頂きます。
赤の他人が自分と違った意見を述べていても、多くの人達はそれほど動揺することはありません。
しかし、仲の良い友人や恋人、仲良くなりたいなと親近感を感じている人が自分と大きく異なる意見を述べられると、ひどく動揺してしまい失望感や相手の意見を否定したい思いにかられがちです。
身近な人達に対しては、人間は無意識のうちに「自分とこの人は考え方も意見も全て一致しているはず」と思い込みがちです。
自分と一致していることこそが、仲の良い証であり、当たり前のように信じてしまっているのです。
そうして信じている人から自分とは反対の意見を聞かされたりすると、勝手に裏切られたかのように感じてしまうのです。
ここで、よーく考えてみて頂きたいのが、どんなに仲の良い親友であれ恋人、家族であっても、それぞれは独立した個人なのです。
アドラーは未熟な子供であれ、立派な肩書きを持つ人であれ、人間はここの独立した個人であり、独立していることを前提に付き合うことを推奨しております。
どんなに身近で仲の良い人であっても、自分と一致する点が多いだけで独立した他人である以上は考え方や趣味に違いがあるのは当然なのです。
このアドラーのどんな「人間も独立した個人である」という考え方を理解することこそが身近な人との意見の食い違いがあった時に心を乱さないようにするポイントなのです。
この意見の違いを当たり前だとしたポイントを前提とした上で、「話し合って解決」を目指しましょう。
基本的に身近な存在である親友や恋人、家族とは信頼関係が築かれています。
しっかりと話し合えば必ず自分も相手も納得できる解決策を見つけ出すことができます。
身近な人からの反対意見に動揺してしまい、頭ごなしに相手を否定しようとしてしまったりして、口ゲンカになって関係を冷え込ませてしまうのはよろしくありません。
身近な大切な人と落ち着いてお付き合いしていくには、「この人とはどんなことが起きようと話し合うことができて、話し合えばどんな問題も乗り越えられる」と思えるような信頼関係を持つことが大切です。