アドラー心理学サロンです。
私たちは幼い頃から、大人になることを期待されて育ちます。
そして、20歳になってからは1人の自立した大人であるとして扱われます。
しかし、残念ながらほとんどの人たちは十分に精神的に自立した本当の意味での大人とは程遠いのではないでしょうか?
これはいくつ歳を重ねても同じことです。
大人であることと、歳をとっていることは相関関係はあっても因果関係はないのでしょう。
本記事では、大人とは何か?、大人を大人足らしめる3つの要件についてアドラー心理学の考え方を混じえお伝えしたいと思います。
目次
大人とは
結論から言うと、アドラー心理学では、大人とは他者からの承認欲求を持たずに他人への過度な期待、依存をせず、他者との課題を分離して自分の行いを自分で決めることができ、自己中心性を排除した状態のことを表します。
大人になる3つの要件
アドラー心理学の考え方として、大人としての3つの要件をご説明致します。
承認欲求を否定し、自分の価値を自分で決める。
あなたが、他人のために良かれと思ってしたことが、相手にとってはありがたくないことかもしれません。
そんな時に、「あなたの為を思ってやってあげたのに」や「何でそんな態度を取るんだ」と相手に自分の考えを押し付けるようなことをしては自立できているとは言えません。
自分自身、または自分の行いの価値は、自分自身で決められるようになる必要があります。
自分がしたことや、自分の存在価値を他人からの評価に基づいて決めてしまうことは、他人に依存しており、常に他人から褒めてもらう、認めてもらうことを目的に行動してしまい、結果自分のものでない他人の人生を生きることになりかねません。
自分の期待した評価をしてもらえず、「こんなに頑張ってるのに!」と腹を立てる人は周囲へ攻撃の矛先を向けてしまい、関係を悪くしてしまいます。
こうした人間は、大人とは言えません。
自分と他者の課題を分離し、自分で自分の行うべきことを決める。
他人が自分のやろうとしていることを、やって良しとするのかは他人の課題であり、自分のやろうとしていることを、やって良しとするのかどうかはあなたが決める課題です。
自分の行いを、「みんなが」、「親が」、「先生が」良いと言ってたからやるというのでは自立できているとはとても言えません。
特に日本では、集団帰属意識が強く、集団に何でも根拠を求めがちです。
しかしそれは、「あの人がこう言っていたから」という言い訳にもつながり、責任回避的な行動にもなります。
あなたはあなたの課題があり、自分で何をするのか、どう生きるのかを決めることができ、決めるべきなのです。
自分で何をするべきか決められないということは、他人の人生を生きていることになり、自立した大人とは言えません。
世界の中心になるのではなく、主役になる。
人はしばしば、自分はこの世界の中心であるという錯覚を抱きます。
あなたはこの世界の一部ではありますが、中心にはおりません。
あなたはあなたの世界つまりは人生の主役ではありますが、中心では無いのです。
他人はあなたの期待、欲求を満たす為に生きているわけではなく、自分のために生きております。
それから、あなた自身も、他人の為ではなくあなた自身の為に生きております。
人は、お互いに期待と要求を投げかけて、自分か相手のどちらかを満たす生き物ではありません。
自分も相手も、中心では無いと認識しましょう。